~展望と変化に富む加賀の霊山~ いおうぜん(896m) 2004年5月1日(土)曇り後晴れ 見上峠-白兀山-大沼-見上峠 |
アルペンガイドの「白山・北陸の山」を読んで、この地に興味が湧き始めた。 第一候補は加賀白山とともに、今年初めに遭難騒ぎのあった大長山・赤兎山周辺の奥越山地。ここは初夏から夏に登りたい。 今の季節は展望と新緑、春の花が楽しめ、アクセスが比較的いい山を選んだ。 都心からはアプローチが大変だが、夜行バス利用でなるべく安く上げることにした。 翌日の富士写ガ岳へ
石川・富山県境の医王山(いおうぜん)は、金沢平野から立ち上がる穏やかで大きな山である。かなり上部の方までバスが通り車道も発達しているので、地元の人にとっては半日行程で登れる至便のハイキングコースとなっている。 白山周辺の山の中にあって他と離れた独立山塊で、この山だけで一つの山域として扱われることが多い。複雑な地形、鳶岩(とんびいわ)に代表される奇岩、深い谷など、いろいろな山の要素がコンパクトに詰まっている感があり、登山として楽しめる山である。 また、名の通り薬草が採れる山として知られており、古くは泉鏡花、室生犀星の小説に医王山が取り上げられるなど、歴史の深い山とも言える。 夜行バスは金沢駅前を過ぎ、終点の兼六坂で下りる。日本三名園の一つに数えられている「兼六園」がある。車道を200mほど戻ると路線バス停があり、医王山登山口まで通じている。 登山口行きの一番便は金沢駅発ではなく、ここ兼六園が始点なのでちょうどいい。 夜行バスに大きな遅れでもない限り、この路線バスにうまい具合に接続できる。都心からのアプローチとしては実に効率のよい一例と思う。 |