~季節移ろう上越の秀峰~
タイトル
まきはたやま(1967m) 2006年8月20日(日)~21日(月)

清水~井戸尾根~避難小屋~巻機山
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巻機山はその優美な名前に惹かれて、一度は登りたくなる山だ。のびやかな頂稜部の草原の風景を写真で見ると、巻機山という名が実によく似合っていると思う。
山名の由来は機織姫の伝説によるものだ。また、昔から麓で機(はた)織が盛んだったことからきているとも言われる。
「巻」の字は諸説あるが、下山後立ち寄った民宿の食堂にあった書物によると、「そこそこに牧草地や放牧に適した地がある所」という意味、と解説されている。

避難小屋前から巻機山の山稜を望む
避難小屋前から巻機山の山稜を望む

マップ
2006年8月20日(日)晴れのち曇り 歩行時間:5時間40分
0:00新宿駅-[ムーンライトえちご]-3:45長岡駅5:43-[上越線]-6:36六日町駅6:50-[バス]-7:20清水7:30-8:20桜坂8:35-9:30五合目9:35-10:20六合目10:30-11:05七合目11:20-12:00前巻機12:10-12:30巻機山避難小屋13:00-13:20御機屋13:35-13:50巻機山(本峰)-14:05牛ガ岳-14:50避難小屋(泊)

2006年8月21日(月)曇り時々晴れ 歩行時間:4時間20分
5:15避難小屋-5:40御機屋-5:55ヌクビ沢分岐-6:05割引岳6:40-7:30避難小屋8:05-8:13前巻機-8:40七合目8:45-9:10六合目-9:45五合目9:55-10:10四合目10:15-10:40桜坂10:50-11:20清水13:45-[南越後交通バス]-14:15六日町駅(中央温泉立ち寄り)15:27-[上越線]-15:48越後湯沢駅16:05-[上越新幹線]-17:40東京駅

●夜行列車に乗り早朝の登山口へ

巻機山は公共交通機関利用の場合、マイカー利用者よりも1日余計にかかってしまう。六日町駅からの一番バスに乗らなければ日帰りは難しい。一番バスに乗るには六日町で前泊するか、または夜行列車や夜行高速バスで行くしかない。
または、古くから登山者に親しまれてきた、山麓の清水集落に投宿するプランも捨てがたい。巻機山山行は様々なプランが考えられる。
早足で通り過ぎる山ではない。もっともそれだけの健脚は持っていないし体力にも自信がない。今回は夜行列車「ムーンライトえちご」を利用し、さらに山頂近くの避難小屋で一泊することにした。

ところがそのムーンライトえちごが、発車時刻を過ぎてもいっこうに入線してくる気配がない。中央線の荻窪駅で人身事故があったせいだ。
ムーンライトえちごは高崎・上越方面の列車なのになぜ中央線の事故が影響してしまうのか?と疑問に思ったが、この列車は、荻窪の西にある三鷹駅の車庫から新宿に回送してくるそうである。もっと近くの車庫がいくらでもあるだろうに、その大らかさというか非効率さに、いい意味で昔の国鉄時代のイメージが重なる。
その大らかさが運行時間にも表れていて、新宿駅を50分遅れの出発だったのに長岡駅には定刻に着いた。

長岡駅から早朝、上越線に乗って六日町駅まで戻ることになる。
上越線の始発まで2時間ほどある。どこかで仮眠でもと思ったが、待合室も含め駅構内の空調が止まっているためどこも蒸し風呂の様だ。エアコンの効いている場所を求めてうろついたがない。駅前のコンビニに2時間立っているのもつらい。
広場のベンチでゴロゴロしているうちに朝が来てしまった。


清水バス停から桜坂へ

上越線一番列車を六日町駅で下り、清水への一番バスに乗る。乗客は自分一人だ。荷物料金100円を取られる。
桜坂の登山口に向かって歩き出す。農作業のおじいさんに「巻機かい?一人で気をつけてな」と声をかけられる。

日が高くなる前、涼しいうちに出来るだけ高度を上げたい。しかし登山口近道とある標柱に従って山道に入ったのが失敗。下草が繁茂していて途中で道がわからなくなり、結局30分かけて引き返す。もう大汗をかいてしまった。

割引岳と見られる形の良い山を左手に見ながら、車道をたどり桜坂登山口に着く。車が20台ほど。登山カードをポストに投函して山に入って行く。


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