2019年10月28日(月) 前日発 | |||
◇ | 練馬IC | 19:00 | |
関越自動車道 大和PA 泊 |
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◇ | 小出IC | 6:00 | |
県道70,553,328号 | |||
6:40 | 手ノ又登山口 | 6:50 | |
7:17 | 滝見台 | ◇ | |
8:05 | 上権現堂山分岐 | 8:15 | |
9:10 | いっぷく平 | ◇ | |
9:30 | 猫岩基部 | 9:50 | |
10:55 | 上権現堂山分岐 | 11:05 | |
11:30 | 滝見台 | ◇ | |
11:50 | 手ノ又登山口 | ◇ | |
県道328,553,70号 | |||
◇ | 小出IC | 12:30 | |
関越自動車道 | |||
◇ | 練馬IC | 14:40 |
今年は紅葉前線の下り具合がよくわからない。全体としてはやはり温暖化で遅くなっている。
魚沼の山に紅葉を見に行く。先週の山形県の山の状態からすると、標高1000mくらいがいいだろうと思い、唐松山に登る。隣の権現堂山のほうがよく登られているが、展望のすばらしさは同じだ。
眺望の良い唐松山への登路 [拡大] |
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前日車中泊で朝、登山口の中子沢へ向かう。魚沼ももう稲刈りが済んで、何となく祭りの後のような静かな雰囲気がする。
唐松山には9年前に一度登っていて、林道をずっと運転していくとようやくその時見た景色と重なってきた。そういえば9年前は、高速を下りて登山口へ向かう間、コンビニが1軒もなかったことを覚えている。今日は何軒も見かけた。
この10年足らずで魚沼も変わったようだ。便利になっただろう。一方で都心と同じように、コンビニ出店の代わりに小売店がどんどん閉店してしまったのだろうか。
林道はのちに未舗装となり、ガクガクとハンドルがとられるようになった。色づき始めた山裾を縫うように、手ノ又登山口の駐車場に到着。少し先の登り口まで車で入った。
ため池のある農地を背に、歩き始める。最初から眺めのいい登山道だ。朝から日差しを背に受け、暑いくらい。樹林で覆われていないので土の表面がむき出しで滑りやすい。
滑らないように気をつけていても滑る。登りでこれだと、下山の時は転びまくりか。しかし振り返ると越後駒、八海山が大きくパノラマの眺めである。滝見台に着くと、唐松山や権現堂山の稜線を前景に、ぐるっと越後の山が見渡せた。
日当たりのいいパノノラマの道のせいか、蜘蛛の巣がすごい。注意していないと体や顔じゅうに絡まってくる。しかも全長2センチくらいの蜘蛛本体つきである。樹林帯だとこんなことはないだろう。
高度を上げると灌木帯が終わりブナ林に変わる。樹林帯から登っていくと眺めのいい灌木帯になるのが普通だが、この山はパターンが逆だ。平ヶ岳や坂戸山など、越後の山は自然条件的に、標高の低いところは木が生えにくいのかもしれない。
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稜線に出たところが上権現堂山との分岐で、ここで一休み。今登ってきた道に、スズメバチの巣があるらしく注意の看板があった。クマだけでなくハチ、蜘蛛、ヤスデなどの小動物にもこの地方の低山では注意が必要だ。
唐松山に向けて稜線を進む。ブナの樹林帯が続く。比較的若い二次林のよう。空気が澄んで山の雰囲気も良く気持ちがいい。鮮やかな青色の実はサワフタギだろう。
小さな池の縁を通ると所々で樹林が切れ、唐松山への豪快な尾根筋が目の前に広がる。紅葉の色づきはまだ少し早めか。
眺望は依然として素晴らしく、登るにつれ高度感も伴ってさらに見える山が増えた。しかしやせ尾根の登山道が滑りやすく、油断がならない。傾斜が下りになり、滑落に注意しながら歩くところも多い。
権現堂山も同じような山だが登山道はこれほど緊張が連続するようなところはそうなかったと思う。唐松山がさほど登山されていないのはこうした難所が多いからか。
しかし展望の良さは唐松山は群を抜いている。進行方向には唐松山と猫岩のピークが稜線から飛び出すように見える。
いっぷく平を過ぎ、猫岩の前に立つ。猫岩は上にも登れるが、通行禁止の表示があるため南側につけられた巻き道を行く。巻き道といってもなかなか大変で、ロープもかかっている。
猫岩を越えたところも展望が良い。高度を上げて紅葉も少し色づきが良くなった。家族から電話で連絡があり、急遽戻らなければならなくなった。唐松山山頂まで30分くらいだが、ここで引き返すことにする。
高度感のあるやせ尾根は下りになるので、慎重に慎重に。日が高くなって濡れた路面が幾分解消されたのでよかった。
平日でも登ってくる人と数人すれ違う。いずれも地元の人で、今年は紅葉が遅いと言う。新潟の人にまで言われちゃ、今年の紅葉は本当に遅いと言うことだろう。早さ遅さは別にしても、なんとなく木々に元気がないように思う。
稜線分岐から滑りやすい急坂を下っていく。このあたりはまだ濡れた地面のままだ。滑らないように、なるだけ落ち葉の積もった部分に足を置くようにするがそれでも数回尻餅をついた。やせ尾根は終わっているので大事には至らない。
越後三山の大パノラマがだんだん高くなっていく。こんな天気のいい日に途中で下山してしまうのはもったいないがしかたがない。まずは無事に下山することだ。
手ノ又登山口に降り立つ。紅葉は今ひとつだった上に山頂にも立てなかったが、歩きがい十分で物足りなさは全くない。
魚沼の山は高い山でも低い山でもしっかり足を使わせてくれる。下山してまず気がつくのは、靴の汚れ方だ。登山の充実度は靴底についた土の量が物語るといってよい。魚沼の山はその点半端ないのだ。
温泉はパスして、渋滞のない高速で帰京する。