山の写真集 > 谷川岳・越後・信越 > 雪割草咲く角田山
  • -一足先に春を迎える越後の山-
  • 五ヶ峠-角田山-五ヶ峠-樋曽山
  • 越後
  • 新潟県
  • 角田山(482m)、福井山(235m)、樋曽山(297m)
  • 2014年3月29日(土)
  • 10.8km
  • 5時間5分
  • 312m(五ヶ峠-角田山)
  • じょんのび館
  • マイカー
天気1

 

地図
2014年3月29日(土)
練馬IC 6:00
  関越自動車道
北陸自動車道
巻潟東IC 9:55
  国道460号
10:15   五ヶ峠下 10:30
10:40   五ヶ峠
11:20   305.6m点
11:35 浦浜コース合流点
11:45 灯台コース合流点
11:47   三望平
11:57 角田山 12:25
12:38 灯台コース分岐
13:30   五ヶ峠
14:00 福井山
14:50 樋曽山 15:05
15:55 福井山 16:15
16:30   五ヶ峠
16:40 五ヶ峠下 16:45
  じょんのび館入浴立寄り
国道460号
19:45 巻潟東IC
  北陸自動車道
関越自動車道
23:05 練馬IC

 

前日職場近くで飲んでいたため、前夜発の車中泊はせずに、当日朝5時前に出発する。睡眠不足が心配だったが運転は順調だった。
この時期の土曜日、早朝の関越自動車道の下りは、事故渋滞が多い。おそらく運転を普段あまりしない人が、上越のスキー場目指して飛ばすからだろう。日曜日の上り線も同様である。夏になると事故や渋滞は中央自動車道に舞台?を移す。


雪割草(オオミスミソウ) 角田山にて

五ヶ峠下の車道はカーブが多く狭い。この季節は一方通行の上に路上駐車が多く、車体の大きい車は通過が困難

一方通行

五ヶ峠の角田山登山口。20台ほどの駐車場あり

五ヶ峠

五ヶ峠コースの下部は、さまざまな色合いの雪割草が咲いている

色とりどり

雪割草(角田山五ヶ峠コース)

雪割草

キクザキイチゲ(角田山五ヶ峠コース)

キクザキイチゲ

五ヶ峠コースは広葉樹林が豊かで巨樹も多い

巨樹も多い

浦浜コースを合わせると登山者の数もぐっと増す

賑わう登山道

角田山山頂は広い草地になっている

広い山頂


関越トンネルを抜けるとそこは雪国。魚沼地区の田んぼは真っ白だった。高度を落としていくと雪はなくなる。渋滞のおかげで巻潟東インターで高速を下りたのは10時近くになってしまった。
前方に見える山を目指して、国道460号を進む。山と山の間の小高い丘がおそらく、五ヶ峠であろう。
峠に上がる道は狭く、一方通行になる。路上駐車の列に出くわす。このすぐ上が五ヶ峠の駐車場だろう。しかしここで路駐がこんなにあるということは、駐車場はもはや空いてなさそうだ。道は一方通行で戻れないため、このあたりで諦めて自分も路駐する。この後、水戸ナンバーのツアーバスも上って来て、狭い道の通過に苦労していた。

支度をして出発。車道を歩くほんの少しの間でも、斜面にキクザキイチゲがたくさん咲くのを見ることができた。さすが新潟である。
五ヶ峠の駐車場はやはり満車。おじさんが交通整理にあたっていた。登山道に入ると、明るい雑木林の下、さっそく雪割草(オオミスミソウ)のお出迎えがあった。カタクリやナニワズも。
五ヶ峠コースの下部は遊歩道のようになっていて、ロープで仕切られた雪割草自生地を一周することがができる。あまりにも用意がよすぎるので、もしかしたらこれは自生地ではなく植えているのか、と思ったほどだ。山でなく花が目的の人はここで引き返してしまうかもしれない。

雪割草を後にし、登山道を行く。急なところはなく、歩きやすい尾根道だ。雪も全くない。日当たりのよい場所はカタクリが群落を作っている。雪割草も時々見られる。
針葉樹林をかすめて肩のようなところに上がると、三角点があった。地形図でいう305.6m点であろう。そのすぐ先に避難小屋がある。子供を2人連れたおばさんが座っていて、「あとどれくらいですかね」と聞かれる。山登りの格好ではなく、ちょっと立ち寄った風のなりだ。ここで半分くらいです、と言うとがっかりしていた。

いつしか高度は上がっていて、左手に日本海や角田浜が見下ろせるようになる。尾根道をさらに進むとようやく、角田山の灯台コースの稜線が正面に横たわるのが見えた。山頂は右手の高まりか。まだ距離はありそう。
時折り現れるカタクリに励まされながら登り続けると指導標。浦浜コースとの合流点で、ここでようやく3分の2だ。人が多くなり、明るい尾根道をさらに行くと今度は灯台コースとの合流点に達する。さらに登山者は増え、行列をなして進む。
山も海も見え、日がさんさんと照って明るい登山道だ。そこかしこで登山者の声が響き渡り、まさに春の野山そのものである。新潟の海沿いの山は、東京よりも早く春を迎えたようである。

福井山に立つ手書きの標識

樋曽山へ

雪割草(福井山)

雪割草

ナニワズ(樋曽山)

ナニワズ

角田山、樋曽山いずれもカタクリがあちこちで群落を作っていた

カタクリ

登山道の両側に、雪割草が色鮮やかに咲く

道端に咲く


三望平を経て、角田山山頂に到着。草地の広い山頂は人がいっぱいだ。ここにも雪はなく、ゆっくりとくつろげる。今日は朝から高速渋滞で苦労しながら、5時間もかけてやってきて、ようやくここでのんびりすることができた。

下山も同じ五ヶ峠コースである。角田山は、山頂からそれこそ放射状に登山道が伸びており、登山者はそれぞれ、思い思いのコースを下っていく。桜尾根コースを下る人も多い。このコースの雪割草は見ごたえあるだろう。
また、この山は樹林の多様さも特筆もので、それは五ヶ峠コースも同じだった。花が目的でなく、新緑や紅葉の時期もいいかもしれない。
家族連れがどんどん登ってくる。子供たちは皆元気よく「こんにちは!」と挨拶してくれるので、こちらも気分がよくなる。
遊歩道の分岐から右手に入り、雪割草の自生地回り込むようにして、登りのコースとは別のルートで五ヶ峠に下り立った。

五ヶ峠からの角田山往復なら、ほんの3時間足らず。せっかくここまで来てもったいないので、もう少し歩く。
五ヶ峠から、角田山と反対側にはっきりした踏み跡が伸びている。福井山から樋曽山へ向かう尾根道である。こちらも雪割草が多いということなので、樋曽山まで往復した。樋曽山は以前、南側の間瀬峠から往復したことがあるが、今回はその反対の尾根である。
歩く人もそこそこいる。登山コースとして広く知られているわけではないので、標識などはほとんどないが、踏み跡は明瞭である。尾根筋には雪割草やカタクリ、コシノカンアオイ、オウレン、ナニワズ、ショウジョウバカマ、キクザキイチゲなどが次々と現れ、つい歩みが遅くなる。木の花ではキブシ、マンサクも。

それにしても、以前も同じ角田山で雪割草をいっぱい見て、何十枚も写真を撮っているのにもかかわらず、また5時間かけてここにやって来て同じような写真を撮っている。山を知らない人が見たら間違いなく不可解な行動に写るだろう。

樋曽山往復も3時間くらいだが、今日は歩き始めが遅かったためさすがに最後は日が傾き始める。歩く人もほとんど見かけなくなり、五ヶ峠に再び下ったのは16時半だった。
車に戻り、じょんのび館でゆっくり湯に浸かる。明日も休みなので、今日中に帰るくらいでいい。

高速に入る頃、越後の地はすでに夜の帳が下りていた。