~ヤブ尾根を辿って桃の里へ~
タイトル

たつざわやま(1358m)からはちじょうざん(738m)
2007年4月6日(金) 曇り時々晴れ

8:10甲府駅-[バス]-9:00十郎橋-9:20御坂路さくら公園9:40-10:10尾根上-10:35・876m地点-10:45・1020m地点10:50-11:10・1145m地点-11:50達沢山12:30-13:05・1066m地点-13:45・910.6m三角点13:55-14:25神領山(866m地点)-14:55蜂城山15:05-15:30蜂城山登山口-16:05釈迦堂遺跡博物館16:25-[タクシー]-16:35勝沼ぶどう郷16:40-[中央線]-16:57石和温泉駅(深雪旅館泊)
歩行時間:5時間45分
マップ
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4月に仕事の契約が切れ、次の仕事までちょっと間が空いた。2週間休みになったがどうせ休むならもう少し後の時期が良かった(贅沢?)。山の上で何泊もするには季節が早すぎるので、日ごろ行きたいと思っていた温泉地を絡めて1泊山行を2回計画した。
まずは山梨県甲府周辺の山に登り、桃の花を期待する。麓の温泉地はいくつか候補があったが、こういう平日でなければ泊まれそうも無い石和温泉にした。
御坂路さくら公園から南アルプスを展望
御坂路さくら公園から南アルプスを展望

「静かなる尾根歩き」に達沢山から蜂城山への縦走記録が載っている。蜂城山は勝沼の釈迦堂近くにあり、登山口付近には桃畑が密集していて、その桃源郷のような景観は雑誌にもよく掲載されている。
単独で登る山としては小さすぎる。達沢山からの縦走路は一般登山道ではないが挑戦してみることにした。

暖冬の影響で、甲府盆地の桃の花は例年より1週間ほど早く、4月1週めですでに満開の時期を迎えている。地元の人の言葉を借りれば、「今年は桜と桃が一緒に咲いちゃった」とのことだ。

平日の甲府駅バスターミナルには通勤、通学の人たちでいっぱいだ。富士吉田行きのバスは通勤・通学路線ではないので空いている。
十郎橋で下車し、まず川のほうに少し下ったところにある御坂路さくら公園に行く。達沢山は立沢から林道を辿るコースが一般的だが、「静かなる尾根歩き」に従ってさくら公園からの登路をとる。
今日は登りも下りも一般道ではないヤブ尾根である。いったいどういう展開になるであろうか。


さくら公園のソメイヨシノ

落葉樹の尾根が続く

達沢山北西尾根の入口

さくら公園のソメイヨシノは満開までもう一歩といったところ。遊歩道を上り展望台に着くと、しだれ桜越しに南アルプスが望めた。この付近は勝沼あたりに比べて標高が高いので、桃の花はまだ蕾のものがほとんどである。

さて取り付き口を捜さねばならない。「静かなる~」では展望台からわずかに下がったところに「一般車両通行止め」の看板があるらしいが、あっちこっち探して、展望台から高度30mくらい下がったところでようやく見つかった。
あとは林道を道なりに進んで、左手が山側となるあたりで適当に斜面を登り尾根に取り付いた。
尾根の形状ははっきりしているが潅木の密度が高く、かきわけながらの登りとなる。方向は北北東からじきにほぼ真北になる。
地形図の876m点あたりで左に桧が現れるが、ほぼ全域落葉樹で見通しはいい。右手に見える1092mの尖峰が、自分の位置確認のよい目印になる。

所々の急登をこなして、1020mピークに着く。左から明瞭な尾根が登ってきていて、これを辿ると980.8m三角点に至れるようだ。進む先には旭山から続く稜線が見上げられる。
1020m以降はヤブもなくなり緩やかな尾根になる。一般登山道といってもいいくらいだ。自然林いっぱいで気持ちいい。
旭山からの稜線にはいつの間にか合流する感じで、気がづいたら進行方向が東になっていた。踏み跡も格段とはっきりしてくる。アカマツが多く見られるようになり、日陰には雪の溶け残りが目に付き始める。

やがて1145mで山梨県の赤い境界見出標、さらに進んで1220m地点では北に下る尾根と合流、踏み跡も認める。その入口には小さな指導標があり、その方向には「○新居」と書かれていた。蜂城山の西隣にある大久保山の麓の地名である。
また自分の来た方向は一宮町・桃の里温泉と書かれている。これは旭山への稜線の方向をさしているのだろうか。

そして1280m付近でまた北側に尾根を分ける。これがあとで下る達沢山北西尾根であろう。「静かなる尾根歩き」ではここに「休猟区」の看板、恩賜林標石、テープなどがある、と書かれているが「休猟区」の看板はなかった。
そういえばこの「休猟区」という標識、最近はどの山でも以前に比べて見かけなくなったと思うのは気のせいか。


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