~風雪をしのいで峠越え~
タイトル
マップ
雪の大菩薩嶺 2001.2.11.~12.
上日川峠~唐松尾根~大菩薩嶺~大菩薩峠~小菅
1日目:晴れ、強風 2日目:曇り時々晴れ     
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今冬の東京周辺の山は、どこも雪が深い。丹沢では2m近い積雪があり、蛭ガ岳山荘の小屋番の方が下山中、ヘリで救出されたとのこと。
2週間前、大菩薩峠に通じる丹波からの登山道で遭難があった。大菩薩も例外無く雪が多い。白銀の世界を見に、輪カンを持って出かけた。

大菩薩峠
大菩薩峠


2/11(日)歩行4時間50分
5:25新宿駅-(中央線)-7:53塩山駅-(タクシー)-8:30千石茶屋-9:50上日川峠10:10-11:55雷岩-12:05大菩薩嶺-13:10賽ノ河原避難小屋13:45-14:05大菩薩峠(介山荘泊)
2/12(月)歩行4時間55分
8:00大菩薩峠-8:45フルコンパ小屋跡8:50-10:30林道終点10:50-12:05小菅12:10-12:45小菅の湯14:50-15:35小菅バス停16:07-(バス)-17:00奥多摩駅17:13-(青梅線,南武線)-19:04武蔵小杉駅


前日介山荘の方に電話し、各登山道のトレースの付き具合を聞いてみた。
上日川峠から石丸峠への道を歩いてみたいのだが、トレースがないそうだ。また、小菅村へ通じる登山道にトレースがついたそうなので、下山路に使うことにした。なお、丸川峠や丹波、牛ノ寝通りにはまだトレースがないらしい。

●強風の大菩薩稜線を行く

上日川峠  ロッジ長兵衛
上日川峠 ロッジ長兵衛

電車を1本乗り遅れ、塩山からタクシーを使うことになってしまった。裂石登山口から少し入ったゲートのところまで3140円。

のっけから雪道で、アイゼンを装着する。千石茶屋を通って尾根の取り付きへ。登り出すと、積雪はすでに50cm。ここからこんなだと上ではいったいどうなってるのか。トレースはしっかり踏み固められている。道も斜面も白一色で、あたりの雰囲気は雪山そのものである。

上日川峠着。ロッジ長兵衛の屋根にはつららが下がっている。
ここから福ちゃん荘・唐松尾根経由で大菩薩嶺に至る道と、石丸峠に行く道とが分岐するが、石丸峠への道はトレースがまったくなく雪の海のようなので、そっちへ行くのはあっさりとあきらめた。

福ちゃん荘までは、夏道と違い車道の方を登る。唐松尾根に入ると、風が強くなりジンと底冷えした感じがする。
急な登りであるが、標高を上げるにつれ後方の展望がどんどん開けていく。富士山や南アルプスの白いスカイラインが見事だ。

雷岩から白銀の稜線
雷岩から白銀の稜線

風はさらに強くなり、舞った雪が頬に当たって痛い。
雷岩からすぐに大菩薩嶺に行く。山頂には男性が5人ほどいた。皆丸川峠から上って来たようだ。トレースを付けて来たのか、あるいはある程度ついていたのか?ひとりはスノーシューだった。

雷岩に戻る。稜線の積雪は平均80cmくらいか。岩の高みに上ると、目の前に雪原が広がる。こういう光景が東京近辺の山で見れるとは思わなかった。

行く手をはばむかのような台風なみの風。雪が猛烈に舞っているので、100m位先に歩いている人がつけた足跡は、すでにぼんやりとしてしまっている。いい機会なので輪カンを試しに履いてみる。最初のうちはぎこちない動きで、前のめりに転んでしまった。

これほどすごい風なのに頭の上は青空だ。不思議な天気だ。
山での強風は、一昨年の九重連峰(大分)や安達太良山(福島)で猛烈なのを経験したが、東京近郊の山でこれほどなのは初めてだ。


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