早川尾根から北岳の展望
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急坂を下って早川尾根小屋を目指す。低潅木が出てきて、場所によってはナナカマドやドウダンツツジなどの紅葉の彩りが見事だ。
そういえば今日は、重い荷物の割には急登の場面でもそれほどダメージ感がなく、快調に歩けている。もちろん軽い荷物ならいっそう快適ではあるが、今日は重装備があまり負担になっていない。
涼しくなってきたことも手伝ってか、体力不足に泣かされた今年もここへ来てようやく登山の体が出来上がってきたようである。
若干のアップダウンを経て、樹林帯に入る。ほどなく早川尾根小屋の前に出る。紅葉がきれいだ。
小屋はまだ時間が早いのか、経営のご夫婦?以外は客が一人だけで、思い切り静かだ。北アルプスにはない雰囲気である。周囲も日が射して暖かい。
水を補給し、広河原峠に向かう。ここからは展望のない針葉樹下の道である。1箇所甲斐駒が望める場所に出るが、そのあと急下降して広河原峠に着く。樹間から八ヶ岳が覗く。
ダケカンバ色づく
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甲斐駒が形よい
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早川尾根小屋
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静かな樹林帯
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ここから南アルプス林道までの下山路は、コースタイムでは2時間30分とある(下りが)が、休憩している人の話によると、ここまで2時間と少しで登ってきたという。登りが、である。
個人差はあるとしても、このギャップはなんなのだろう。実際下ると、たしかに急な下りではある。危険なのでゆっくり下れと言うことなのであろうか。道はよく踏まれていてとても歩きやすい。ただ自分は下りは苦手なので、前を行く人に大きく離されてしまう。
沢沿いの道を経て、南アルプス林道に下りる。広河原峠からは結局1時間15分で下れた。5時のバスに間に合うかどうかと思っていたが、4時のバスに乗れてしまった。日の翳りだした南アルプスの峰を見ながら、広河原バス停に戻る。多くの登山者でごった返していた。
南アルプスのアップダウンの多い縦走路を日帰りで歩いたが、急いだ印象はなく充実した1日だった。歩くのに一番気候のいい時期だからかもしれない。
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