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池横断の後、再び樹林帯の道となる。ここはクロカン専用のコースであり、登山道としては一般的ではない。トレイルもスキーの跡 だけだ。 視界が開け、前方に浅間山の姿が現れる。国道299号に下り立つまでの20分ほど、緩やかな下りの林道を滑る。道幅が10mほどあり、滑るには実に爽快なところだ。 国道に下り休憩していると、1人の登山者が国道を登ってきた。八千穂スキー場のほうから延々歩いて来たそうだ。緩い登りの国道を、その人としばらくいっしょに行く。歩きのほうが若干速い。 白駒池近くの駐車場で昼食とし、その後はひたすら車道を歩き麦草ヒュッテに向かった。 この日はヒュッテも盛況で100名近くの宿泊となった。登山客・スキー客と半々で、ピッケルを持った中高年の女の人も多くいてびっくり。登山者では、北横岳から縞枯山経由で登ってきた人が多い。積雪60cmでもツボ足では相当時間がかかるだろう。 3日目、この日は低気圧の影響で天気は荒れ模様。東京でも大雪が降るとの予報だった。朝、ヒュッテの戸を明けるとやはり雪が降っていた。ヒュッテの人の話では、「これは山では普通の天気。麓のほうが返って交通機関のトラブルなどが恐い」とのこと。 メルヘン広場まで国道をスキーで下り、そこからタクシーで下りるつもりでいるが、広場までタクシーが来てくれるのか心配になる。 一面雪模様の中、国道を下りる。タクシーは予約していても、こっちが時間通りに着かないと帰ってしまうそうだ。 新雪なので下りといってもスキーが滑らない。ほとんど歩き状態で、それでも何とか予約時間に広場に着いた。タクシーもその場にいて、ほっと一息つく。 麓まで下りると、荒天どころか小雪がちらついている程度。これ幸いと、タクシーの運転手に温泉を案内してもらう。蓼科温泉(入湯料350円。安い!)で3日間の疲れを取る。 茅野駅まで再びタクシーに乗るが、アルピコタクシーの運転手さんはとても親切で、駅付近のうまいそば屋を2軒も教えてくれた。せっかくなのでその2軒をハシゴし、馬刺しと日本酒で乾杯して帰途に着いた。 東京は暖かい。雪のふったかけらもない。この日の天気予報は、少なくとも下界では大外れだったようだ。 |