~ぐるっと360度大パノラマの頂~ たてしなやま(2530m) 2008年10月4日(土) 快晴
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将軍平から蓼科山への登りも急だが、途中から眺めのいい開けた斜面になり、あまり苦にならない。振り返ると前掛山付近の台地が横たわり、その先には浅間山が雲の上に浮かんでいる。 登るにつれ大きな溶岩が積み重なってきて火山らしくなる。普段山に登らないような格好の人も登ってきているが、こういう大きな岩の道はかなり登りにくいようだ。頂上も近いのに疲れた顔をしてあちこちで休憩している。 視界がどんどん広がり、蓼科山頂ヒュッテの横を通ってようやく蓼科山頂上に到着する。
目の前に大きい八ヶ岳、そのすぐ奥隣に南アルプス、中央アルプス。それだけでも十分なのだがさらに北アルプス、浅間山など上信の山々、奥秩父山塊とぐるっと360度の大パノラマだ。 ただし富士山は八ヶ岳の後ろなので見えない。北八ツは、展望がよくても意外と富士山が見れない山が多いのが面白い。
空も真っ青で日がさんさんと照る。もし曇りがちなら肌寒い場所だろう。 頂上は広いのであちこちに移動して、それぞれの場所から近い山を眺める。そうこうしているだけで1時間滞頂した。時間のたつのも忘れる眺めを久しぶりに味わった。 女神茶屋への下山路は、いったん山頂ヒュッテの所まで戻る。頂上があまりにも広いので、知らないとほうぼうを探し回ることになるだろう。 初めは斜面を回りこむように平坦に進むが、山の南側に来ると急降下となる。 石交じりの、ジグザグの無いほぼ直線状の下り。天祥寺原からの登路もきつかったが、こちら側を登りにとってもかなり大変だ。女神茶屋側からの蓼科山登山はある意味、山登りらしい。 それでも時折現れるカエデ、ナナカマド、ダケカンバの紅黄葉はどれも鮮やかに色付き、バックの八ヶ岳や南アルプスの黒々としたいでたちと、いいコントラストを示してくれている。 少しなだらかになってきたと思ったら標高2120m地点の表示のある平坦地。ここの下りはこれといった目印が無いので、どこまで下って来たのかがよくわからない。今が2120m地点ということは、高度だけで考えればまだかなりの距離を残している。 再び急な下りとなるが、ほどなく穏やかになる。石の道ももうない。紅葉は早くも標高2000mあたりまで下りて来ていた。 さらに下ってカラマツ林の笹原道になる。カラマツはさすがに、まだほとんど色づいていない。 下山開始から1時間半を越し、ようやく下のほうから車の音が聞こえてきた。緩い坂を下って女神茶屋横の登山口に下った。ここには「蓼科山登山口」バス停がある。 帰りはプール平の蓼科温泉(公衆浴場)に寄っていく。ここには実に8年ぶりの訪問になった。普通の銭湯のようで、ホテルのお風呂や日帰り温泉施設と違い、素朴な造りがほっとする。 近くの蓼科湖の湖畔から、いまだ青空の下の蓼科山を撮影して、帰途に着く。 |