~カタクリが彩る一等三角点の山~
タイトル
たかはたやま(968m)
2004年4月17日(土)曇りのち晴れ

6:04東京駅-[東北新幹線]-7:23郡山駅7:30-[福島交通バス]-8:10山田原-8:15源田湯-8:30源田温泉(林道起点)-9:50登山口9:55-10:45鉱山跡コース合流点-11:00高旗山11:50-[撮影1時間]-13:50登山口13:55-15:00源田温泉17:10-17:20源田湯17:32-[福島交通バス]-18:25郡山駅
歩行時間:4時間50分
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今年も福島・猪苗代湖周辺の山で春を満喫した。
高旗山はカタクリの群落で知られる一等三角点の山である。昨年登り損ねていたが、今回やっと訪れることが出来た。
福島県地図

武将、八幡太郎義家が奥州征伐の際に旗を高く掲げたことが山名の謂れらしい。

額取山は標高1000mそこそこながら、会津地方と仲通りの境界をなしており、季節風の強い山稜だ。そのためか、頂稜部は高い樹木がなく、森林限界の様相を呈している。展望が素晴らしい。 翌日の額取山へ

この付近の山は、どちらかというと里山のイメージが強い。郡山駅から登山口近くまでバス便が通じているところが多く、総じてアプローチのよいところも魅力の山域と言えるだろう。
源田湯バス停で左折
源田湯バス停で左折

郡山駅を7時30分発の山田原行きバスに乗る。登山口のある源田湯(げんだゆ)には休石行きでなければ行けないと思っていたら、山田原行きでも大丈夫ということに気づいた(山田原は源田湯のひとつ手前の停留所なので)。
なお、休石行きの便は午前中はない。

終点の山田原で下りる。あたりはのびやかな田園地帯。桜が満開だ。源田湯バス停から左の道に入り車道を進む。風が強いので、額取山はやはり明日の予定にして正解だった。

川を渡り、源田の湯「熊田屋旅館」の横が林道起点となる。
高旗山のカタクリ
高旗山のカタクリ

道脇には多くのスミレが咲く。距(きょ=しっぽのように見えるもの)が異様に長いのが多い。昨年、隣りの妙見山でも見たのでこの付近の特産種なのか?

道中で何種類ものスミレやキクザキイチゲ、ショウジョウバカマを見る。緩い坂の続く林道は時々砂利道となり、けっこう歩きにくい。
何台もの車が自分の前を通り過ぎていく。皆、歩いて登っている自分を物珍しそうに見て行く。
バス便があるといっても、地元の人にとってはこの山も車で登る山なのだろう。1時間30分ほどかかってようやく登山口に着いた。

郡山の天気予報は晴れの一発マーク。しかしここまで雲が多く、ついにパラパラと雨が落ちてきた。雨具をすぐ取り出せるように、ザックを整理して山道に入る。

なだらかな道を進んでいくと、さっそくカタクリが現れる。登山道のすぐ脇にいっぱい咲いている。へたをすると踏んでしまいそうな位置にあるので注意が必要だ。
樹林に囲まれた斜面なので幸い風も強くなく、じっくりと鑑賞出来る。登山者も時々見かける程度で、それほど大人気の山でもないようだ。

大群落といえるのはないが、花園はしばらく続く。いったん群落がつき、100mほど進むとまた群落、そういうのが何回か繰り返される。
キクザキイチゲも白色と紫色の花が見られる。あと他に咲くのはスミレやエンレイソウくらいなのだが、何といってもカタクリがきれいに咲き揃っているので、それだけで十分な気がする。

やがて尾根に上がると、反対側から高旗鉱山跡コースが合わさる。カタクリはいくぶん少なくなり、まだ芽吹いていない明るい樹林の道を登る。あくまで急なところはない。

カタクリ写真集 カタクリ
カタクリ カタクリ カタクリ カタクリ

高旗山頂上
高旗山頂上

祠のある高旗山頂上に着く。登山口からものの1時間だ。

さすが一等三角点の山、ほぼ360度の展望が得られる。北~西方面には額取山-大将旗山(たいしょうきさん)の稜線、うっすらと磐梯山。南には三角形の笠ヶ森山、八幡岳あたりが見れる。
その向こうに那須岳や二岐山なども見えるはずなのだが春霞で遠望が利かない。

ナガハシスミレ
ナガハシスミレ
キクザキイチゲ
キクザキイチゲ
エンレイソウ
エンレイソウ

ようやく青空が覗き、風も弱くなる。今日は来た道を下る。高旗鉱山跡コースを50mほど下ってみるが花は見当たらない。
もう一度さっきのカタクリの道に戻る。今度は三脚を立ててじっくりと構えて撮影する。日も射し始め、カタクリのピンク色の花びらがひときわきらめいている。

花の撮影は曇りの日のほうが、光量が平板で撮り易いと言われる。確かにそうだ。しかしやはり晴天で日の当たる地に咲く山野草のほうがずっと魅力的に感じる。
逆光や透過光をうまく取り入れ、印象的な写真を撮りたいのだが、なかなか腕が伴わない。それでも最近は少しコツのようなものがつかめてきた。

花の写真を撮るのは時間がかかる。とにかく先を急ぐことなく、じっくり構えること。さらに被写体を出来るだけきれいに撮ってあげる心がけが大切だと思う。
高旗山頂上から登山口まで、コースタイム30分くらいのところを2時間かけてしまった。

たんたんと林道を下る。登りのときは気づかなかったが、カラマツなどすでに芽吹きが始まっている。
赤、オレンジ、黄色と様々な色に染め上げられていた早春の山肌に緑が加わる。1ヶ月もすれば高旗山もすっかり緑の山となるのであろう。

源田の湯で温泉に入り、上がると携帯にメッセージが入っているのに気づく。ネット仲間のおてんきさんからだった。夫妻で阿武隈の山に登り、今は郡山にいるとのこと。
前週の高尾に続き、この日の夜もミニオフ会となった。



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