~淡緑のブナ林と富士山~ みくにさんりょう(三国山1384m) 2005年5月8日(日) 晴後曇り 8:00御殿場駅-[バス]-8:35篭坂峠-8:55分岐-9:25立山(角取山)展望地9:35-10:10アザミ平-10:55大洞山11:00-11:40ズナ坂峠[散策]12:50-13:00三国山13:10-13:25三国峠-13:50鉄砲木ノ頭14:00-14:45切通峠-15:25平野15:30-[バス、旭日丘乗り換え]-16:20御殿場駅 歩行時間:6時間 |
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ゴールデンウィーク最後の日は、三国山稜を歩いた。通算3度目だ。最初に訪れた3年前と日にち的にはあまり変わらないが、今年は新緑というよりは芽吹きの森の雰囲気だった。 篭坂峠(かごさかとうげ)でバスを下りると、雪解けの目立つ富士山の眺め。黒土の登山道を行き、指導標のある分岐に至る。 今日は立山に直接行く道をとる。浅い谷間の道で、アザミ平経由の道よりも登山道らしい。周囲は淡い新緑だ。 緩やかな登りがしばらく続くと尾根に上がる。指導標があって「畑尾山」にバッテンがついている。 ここを右折し、見覚えのある太いブナの散在する地に出る。山名表示はないがここが立山(太刀山、角取山・1335m)だと思う。歩いている道にほとんど斜度がない。 今日はこのまま、少し先に進んでみる。ほどなくして踏み跡は細くなるが、右側に展望地を発見。狭い草地であるが富士山や愛鷹連峰が大きく眺められる。 東京都営林局の境界見出標、そして小山町の標柱がある。この斜面を下ると、どうやら須走に下りられそうである。
さきほどの合流点まで戻り、さらにアザミ平に下りていく。 展望の良い原をゆるやかに上がる。振り向くと、畑尾山を前景に富士山が大きく姿を現している。これはいい眺めだ。前2回はガスの中で、この場所で富士山を見るのは今回が初めてだ。 樹林帯に入っていく。周囲は淡い新緑。道端にはタチツボスミレ、シコクスミレが多く咲く。それにワチガイソウ、ミヤマハコベ。ニリンソウも少しある。黄色い花はキジムシロか、イチゴの花だろうか。 大洞山(1384m)を過ぎ、ブナ林の雰囲気よい道が続く。しかし右下からの富士スピードウェイの車の音が気になる。 ズナ坂峠に着く。指導標にはズナ峠と書かれている。このへんの指導標は、地元の人の手作りによるものが多く、作成者の名前や住所まで書かれている。もちろん製作者の了解を得てのことだろう。 下界は、個人を特定するための情報を法律で保護するような時代が来てしまったが、山にはそんなギスギスしたものはない。しかしいずれは、こういうものも消される時が来るのか。 峠から道草で、山中湖側に少し下りてみる。ミヤマカタバミと、1箇所トウゴクサバノオも見かける。 相変わらず自然林のきれいな道だが、あまり下ると登り返しがきつくなるので引き返す。 バイケイソウが現れ始める。緩い登り下りを経て三国山(1340m)へ。山頂はブナの白い幹が目立つ。 少し休憩し三国峠への急な坂を下って行く。峠付近にはオオタチツボスミレ?、車道を越えて鉄砲木ノ頭への登りに入ると見られる濃紫の花はアカネスミレか、ただの「スミレ」であろうか。
広い山頂の鉄砲木ノ頭(1291m)に到着。空はいつの間にか雲が支配してしまっているが、切れ間から富士山の頭の部分だけがときどき覗く。 切通峠への道は笹も出てきて、今までと若干雰囲気が変わる。ブナが見られなくなるからだろうか、少々殺伐としたイメージになる。
左側の緩斜面はバイケイソウで埋め尽されている。このままずっと尾根通しで行けば、バイケイソウの多く咲く丹沢山地となる。 今日は切通峠で左に折れ、平野へ下る。ヤマシャクヤクを何株か見かけたがいずれも蕾だった。 平野からは山中湖を周遊するぐるりんバスに乗る。富士急行線は高いので、旭日丘で下りて御殿場行きのバスに乗り換える。 三国山稜は今日も静かな山だったが、小田急線は丹沢からの帰りの登山客でかなり騒がしい。 いくら行楽帰りの人の多い路線と言っても、缶ビールを片手に大声で騒ぐ傍若無人ぶりには目を覆う。電車では若者の横柄な態度ばかりが言われるが、登山客のマナーの悪さはそれ以上だと自分は思う。 |