~三角富士と樹海を見る山~ あしわだやま(1355m) 2006年1月22日(日) 晴れ 8:25身延線富士宮駅-[バス]-9:30紅葉台入口9:35-10:15紅葉台10:20-10:35三湖台11:05-12:10足和田山12:35-12:40分岐-13:10登山口-13:15一本木13:31-[バス]-13:45河口湖駅(河口湖ステーションイン泊) 歩行時間:2時間40分 |
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太平洋側でもようやくまとまった雪となった。あまり標高の高いところは敬遠だが、新雪に覆われた中低山に登って、20年ぶりという寒い冬を満喫?しよう。 積雪時期の御坂・天子山塊は2002年末の竜ヶ岳・石割山以来となる。そのときの例にならって、1日目は河口湖以西の山、2日目は東側に回る。 順光または斜光のきれいな富士山を見るには、行動時間の遅くなる1日目は富士山の西側の山に登ったほうがいい。また、宿泊して次の日は朝早くから歩き出せるから、東側に位置する山に登ると朝日に輝く富士を眺められる。 翌日の立ノ塚峠へ
東海道線の富士駅から身延線に乗り換える。富士山は雲の中。まだ昨日の荒天から回復しきっていないようだ。 富士宮駅で下り、歩道橋の上で建物越しに白い雪山を見る。南アルプスも白くなったなあ、と思ったが方向をよく確かめると天子山塊の毛無山だった。富士山周辺の山もあんなに白くなるものなのか、ちょっとびっくりの図である。 バスで足和田山の登山口に向かう途中、白い鎧をまとったような毛無山のいかつい姿と、対照的な雨ヶ岳の丸い山容が印象的だった。 紅葉台入口でバス下車。富士山は逆光に照らされ荘厳なシルエットを形作っている。 歩き出しから5センチほどの雪道だ。道なりに進んで馬舎を横に見ながら、先に見える稜線に取り付く。 足和田山を西側から登る道は、東海自然歩道として整備されている。また車道も山頂近くまで伸びており、自然歩道はその車道の横を着かず離れず、ずっと沿って伸びている。車道があるのは山歩きとして少々風情のない印象なのだが、今日のような雪の日は車道も真っ白なのであまり気にならない。
緩やかに高度を上げていくと、眺めの広がる紅葉台に着く。本来の紅葉台はまだ先にあるが、この第一紅葉台もなかなかの眺め。南アルプスが一望できる。 さらに進んで売店のある紅葉台。木の間から富士山がきれいに望める。富士山は雪もたっぷり付いていて、ようやくこの時期本来の姿になったようだ。 売店の屋上に上がると展望360度だそうだが、扉は閉まっていて上がることは出来ない。 車道と東海自然歩道を交互に進む。周囲は自然林続くが、意外と単調に感じる。積雪は10センチから15センチ程度。雪上歩行は1年ぶりなのでけっこう疲れる。 山頂のような広い台地に到着。三湖台と言われるこの場所は、本日一番の展望地であった。 富士山や御坂の山、南アルプスの展望もいいのだが、ここからのビューポイントはなんといっても、眼下に広がる青木ガ原樹海だ。このとてつもない広さには圧倒させられる。対面に見える雪頭ガ岳などから見るよりもいっそう大きく迫ってくるようだ。 登山道に戻り、稜線を緩く上り下りする。雪は10~15センチから増えない。木の向こうに西湖、その奥の御坂山塊は上部に雲がかかっている。自分が歩いている足和田山の稜線は、幸いなことに頭上は青空だ。 何箇所か西湖方面に下る道を分ける。それぞれがエアリアに書かれていたりいなかったりする。 高度を上げるとカラマツやモミの木が増え始め、いくぶん視界が悪くなる。人の声がして足和田山頂上に着く。20名ほどが休憩していて、この寒い日にしてはなかなかの盛況だ。
先ほどの三湖台に続いてこの足和田山は五湖台とも呼ばれるが、モミの木に囲まれて展望は芳しくはない。しかし展望台に上がると富士山が実に大きい。足和田山から見る富士山は山頂部が尖って見え、全体に端正な三角形の形である。 富士山というと台形に見えるのが普通なのだが、足和田山からのそれは独特だ。また、足和田山は何と言っても富士山に一番近い山として有名で、300ミリレンズで最大ズームにすると山頂部の岩まで見えてしまう。 下りの道は3本あり、選択に迷うところだ。河口湖側の文化洞トンネルに下りれば比較的バスが多い。しかし今日は南側の一本木からちょうどいい時間にバスに乗れそうなので、そちらに下ることにする。 急なところはあるが、それほど難儀はしない。時々富士山を正面に見上げながら、40分ほどで登山口に着く。車道を2,3分歩いて一本木バス停の前に出る。登降は3時間足らずだが、展望もよく楽しみの多い山だった。 今日は河口湖駅前のビジネスホテルに宿泊する。その前に甲州名物のほうとうを食する。この寒い時期にもってこいの、鍋焼うどん風の料理だ。 明日は杓子山の予定だが、山中湖の明日の予想気温を見ると最高氷点下1度、最低氷点下10度と超冷凍状態である。果たして起きられるだろうか心配になる。 翌日の立ノ塚峠へ |