~雪上に届く光の春~ あかくらがたけ(1257m)から あさひやま(1299m)、にじゅうろくやさん(971m) 2006年2月11日(土・祝)快晴 6:30相模湖駅-[バス]-6:46三ケ木6:50-[バス]-7:30月夜野-[車]-7:50大栗7:55-8:20林道横断-9:20稜線-9:30赤鞍ヶ岳9:40-9:50ウバガ岩9:55-10:35秋山峠-10:40朝日山11:15-11:45サンショ平11:50-11:57棚ノ入山-12:35三日月峠-12:50二十六夜山13:30-14:20下尾崎14:42-[バス]-15:25上野原駅 歩行時間:4時間45分 |
いくつかのコブを越えて、樹林帯が切れ再び富士山が全貌を現す。秋山峠だ。 秋山村に通じる峠ということでつけられた名前なのだろうか。麓からの標高差700m、交通の手段がなかった時代、ここを峠越えの道とするのは大変なことだったろう。 今日初めての登山者に出会う。笹の中を5分ほどで朝日山頂上だ。 朝日山は、頂上の山名板には「赤鞍ヶ岳」と書かれている。登山ガイドでは先ほど越えてきた場所が本当の赤鞍ヶ岳ということなので混同しやすい。 国土地理院の地図では今いるピークを赤鞍ヶ岳と書いており、さっきのピークに名称はふっていない。この一帯を総称しての名前という説もある。朝車で送ってもらった地元のおじさんは、どっちのことを赤鞍ヶ岳と思っていたのだろうか。 朝日山の頂上は小広いが樹林に囲まれ、やはり展望はいまひとつだ。雪が溶け土が見えている木の根元で休憩する。
かなり下って傾斜が緩やかになると、雪もぐっと少なくなる。尾根の両側が伐採されており展望の地だ。三ツ峠の向こうに南アルプス、大菩薩稜線の奥には雁坂峠、飛竜や雲取山など奥秩父主脈の稜線もよく見える。 伐採された尾根を登って下って、さらに雪の全くない斜面を急登すると指導標。「棚ノ入」と書かれているがここがサンショ平のようだ。 このへんから何人かの登山者とすれ違うようになる。振り返ると朝日山など今歩いてきた主稜線が壁のように迫っている。 伐採で南側が開けた尾根を今度は東へ。棚ノ入山(たんのいりやま・1117m)を過ぎてさらに展望の尾根を下っていくと、はるか下、まだ遠くに秋山地区の家並みが見えてくる。右方向にわだかまるのが二十六夜山か。 下りきると平凡な檜林の尾根になる。ここからは枝道や支尾根が何本か交差して少しわかりにくい。ヤブも少しある。コンパスを取り出し方角を確かめ、ビニールテープや古い指導標をたよりに道を選ぶ。 それでも道なりに行くと真東方向の下り道に導かれてしまった。おかしいと感じて登り返し、東北東に伸びる尾根道を行ってみる。しばらくして二十六夜山の指導標が出てきた。 浜沢への道が下っている三日月峠に着く。「月待ちの山」二十六夜山の手前にある峠としてはいささか出来過ぎた名前だ。 ここからまだ少し登りがあり、左側が雑木林の尾根に乗ると再度浜沢への道を分ける。尾根を登り切り、指導標に従って右折し5分ほど登りようやく二十六夜山の頂上に着いた。今倉山西方の「道志二十六夜山」への登頂から4年余りを経て、秋山二十六夜山の頂をようやく踏むことが出来た。
頂上一帯は3つほどのコブが連なっており、休憩できる場所は多い。周囲は樹林が成長し展望は望めないが、豊かな雑木の頂は格好の日だまりの場を提供してくれている。一番奥のコブの上で30分ほどゆっくりする。 秋山地区の下尾崎(しもおさき)を目指し下山に入る。下り始めの場所に二十六夜塔の石碑がある。この付近も平坦で休憩にいい場所だ。 下尾崎へは北東方向の道だが雪はほとんどついていない。ただ沢に下りると少し雪道となる。 前方が明るくなってくると秋山の尾崎集落だ。この時間になっても日はさんさんと降り注いでいる。家の軒先の梅もだいぶ蕾が膨らんでいる。 下尾崎バス停に着く頃、少し風が出てきた。そろそろ春一番の吹く時期だろうか。 |