~新緑シャワーのヌカザス尾根~ |
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新緑萌ゆ奥多摩の山。その中でも三頭山はブナ林の美しい山だ。 ここのところ土日になると天気が悪くなるが、新緑のシャワーを浴びに登ってみた。 奥多摩駅発のバスを小河内神社駅下車、ドラム缶橋を渡る。ヌカザス尾根の登山口は周遊道路に上がって少しのところにある。 最初からなかなかの急登だ。ヌカザス尾根は傾斜が急で下りのコースとされることが多いが、この季節なら登りにとり、じっくりと林相を味わいたいものだ。 いったんなだらかになるが、再び急坂となり張られているロープや木につかまり、ガケのようなところを登る。右方の、鶴峠からの尾根筋の下部には雲が垂れ込め、雲海状になっている。 雨が降り始めてきた。ザックカバーとレインウェアを着けるが、新緑トンネルが雨を受け止め、下には雨はそう落ちてこない。 紅色のヤマツツジ、白いツクバネウツギを見る。 ムロクボ尾根からの道を合わせ、ツネ泣き峠を越えると急なところもなり、心地よい尾根歩きとなる。
人気の山、頂上の中央峰には団体を含め30人ほどが休息を取っている。新緑はここ1500mのあたりまで上って来ていたが、芽吹き時期の遅いダケカンバは、まだ裸の木のままだ。 雨はポツポツ程度だが、体一杯緑を浴びたことだし、今日は早めに下りよう。また来週、長躯遠征の山行が待っている。
笹尾根方面を進み、避難小屋の前を通り槇寄山へ。霧の立ち込める山も雰囲気があっていいものだ。写真にはなりにくいが...。 ヌカザス尾根の登りでは誰1人として合わなかったが、山頂以降は多くの人と挨拶を交わすようになる。西原峠から仲ノ平へ下りる。昨日までの雨で、道はグチャグチャだ。時折り、ぬかるみを避けて木々の間を高巻いて下りていく人がある。なるだけなら道を歩いてほしいものである。 慎重に歩いていたが、ついに豪快に滑ってしまった。お尻のところが泥だらけになり、その後はレインウェアを腰に巻いてバスに乗るはめに。
仲ノ平バス停に着くが、バスは発車したばかりだ。もしかしてと思い数馬バス停まで歩いて行く。 案の定臨時バスが出ていた。都民の森から来る満員のバスを尻目に、座って帰れた。 紅葉の山肌もいいが、山はやはり新緑の頃が一番いいと思う。長い冬の季節を終え、木々や花が一斉に活動を始める。生命力にあふれる山の雰囲気に浸れる。
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