~誰にも会わないアカヤシオの稜線~ 寺沢-熊倉山-酉谷山-長沢背稜 くまくらやま・とりたにやま 2001.4.27.~28. 曇り時々晴れ |
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翌朝、5時半過ぎに出発する。長沢背稜を歩き、出来れば川苔山まで行き、またアカヤシオツツジを再び見たい。 しんとした朝の長沢背稜。野鳥のさえずりと木々のざわめきだけが聞こえる。リスの木登りを見た。 大栗山、七跳山下を経てハナト岩。突き出た岩のテラスから見られる奥多摩の山々はみな霞んで見える。鷹ノ巣山の後ろの富士山も春の蜃気楼のよう。昨晩、星は出ていたし上空は晴れているのに、標高2000m以下はもやがかかっている。この季節特有の気候なのだろう。 眼下を見下ろすが、新緑はそれほど上がって来ていないようだ。カラマツの枝が赤みをおび、まるで紅葉しているよう。
三ツドッケへは西の肩から登る。再び藪の中へ。ここってこんなに藪深かったか? 山頂近くで人とすれ違う。昨日の熊倉山山頂で一人と別れて以来、21時間ぶりの人との出会いだ。 一杯水、蕎麦粒山と過ぎて、防火帯の気持ち良い尾根道となる。有間山への分岐があるところが日向沢ノ峰(北峰)なのだろう。少し先に行くと、再び北峰の表示があるのでまぎらわしい。ここだけでなく、この尾根にある指導標には、マジックで場所の名前が書かれていて、ところによっては、さらにそれを×で消してあったりして、信じてよいものかわからない。
踊平までかなり標高を下げ、落葉樹の芽吹きをちらほら見かける。同時にミツバツツジが岩場に見られるようにもなった。 川苔山方向へ進む。稜線沿いに再び、アカヤシオのきれいな花が目を奪う。すれ違う人も多くなる。この時期の川苔山はツツジが咲き人気の山となる。
少し疲れを覚えてきたので、川苔山へは行かず、横ケ谷平で獅子口小屋跡に下りることにした。 獅子口から大丹波川沿いにゆったり下りていく。新緑がみずみずしい。奥多摩にもまたこの季節がやってきたことを実感する。ネコノメソウ、ヤマエンゴサク、ミヤマキケマン、スミレなどよく咲いている、そしてニリンソウがものすごく多い。 林道に上がり、あとは舗装またはダートの車道を歩いていくのみ。奥多摩で一番静かな山を満喫出来た。
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