テント泊も含め、4月はもう3回山に行っているので、今週は休みかなと思っていたところ、御前山のカタクリは今週末が見頃との話。一度は見なくては、写真を撮らなければ。
この時期の御前山は、観光客もカタクリを求めて山頂に大挙押しかけてくるそうだが、少々のせわしさには目をつぶり、春山の雰囲気を味わいに行くことにした。
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●雨上がりの奥多摩湖~水久保沢へ
奥多摩湖までバスで行きダムの横を歩き始める。一般的なサス沢山ルートを見送り、湖畔を40分ほど歩き水久保沢の取付き点まで行く。青緑色の湖面が気持ちいい。
湖畔の岩壁には、ところどころにミツバツツジが鮮やかな紫色を付け、道端にスミレ、ジロボウエンゴサク、ヤマブキなどを見る。キブシや桜も見かける。しかし昨日の雨がかなり強かったらしく、花びらは濡れて下を向いている。
山裾の雑木林には新緑の淡い緑がそろそろ目立ち始めている。これがこのひと月の間に、だんだん上に上がって行くだろう。
途中、林道工事をしているところを過ぎ、水久保沢の登山口に着く。山腹をジグザグに急登する。あまり歩かれていないせいか、踏み跡がはっきりしない箇所もある。ところどころに作業道らしきものが枝別れしていてわかりづらいが、雑木林の中ツツジも咲いている。
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奥多摩湖を眺めながら林道歩き
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小河内(おごうち)峠から北面
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●尾根に上がり小河内峠へ
30分ほど登り、広い防火帯に出る。奥多摩らしいのびやかな尾根道だ。ポカポカ陽気で湿度も高そうだ。すでに汗ばんでいる。少し休憩し再出発。
道端のスミレを踏まないよう、ゆるやかに登高する。
左側の雑木の間からは、小河内峠の鞍部、惣岳山が見える。しかしまだ高い。防火帯の尾根は意外と急で、いくつか巻き道がある。小河内峠への分岐はわかりづらいが、このまま尾根を進んでも時間的に大差なさそうだ。登り詰めたピークには「水窪山」の表示があり、月夜見駐車場からの道を合わせる。
小河内峠へはいったんゆるやかに下る。ここまでは誰一人として会わなかったが、急に人が多くなる。登山者に混じって、ズック姿のグループも歩いている。駐車場から来た人たちだろう。
歩くにつれ人が多くなる。小河内峠に着く。工事用のトラクタ?がある。先月に来たときもあった。惣岳山に向かって登りは急になり、15名ほどの列の一人となる。
団体が後から後から連なってくる。
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●惣岳山付近のカタクリ群生
標高1150m付近で最初のカタクリを2株見る。どこからともなく歓声が湧く。うつむき加減に、しかしピンク色の花びらはキュッと後ろに伸びている。
登るにつれて、花はどんどん多くなっていく。多くは木の柵の内側だが、中には柵からはみ出して咲いていたり、葉っぱだけのもあるので踏まないように注意して進む。
「今、花が開いた瞬間を見たよ」の声を聞く。眺めたり写真を撮っているうちどんどん追い抜かれ、列の最後方になってしまった。今日は皆、歩くのが早い。自分が遅いだけ?
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