~明るい山上集落を結ぶ~
タイトル
おおまえからはっぷさん(626m)
2007年4月1日(日)晴れ、もや

8:40秩父鉄道・皆野駅-[バス]-9:05秩父華厳の滝-9:50大前-10:10天狗山10:25-10:35大前山-10:45ノッキンボウ-10:55札立峠-11:10破風山11:45-12:00猿岩-12:25風戸12:35-13:05秩父温泉14:25-[バス]-14:43皆野駅
歩行時間:3時間

マップ
冬枯れの破風山 Home

山上集落の大前
山上集落の大前

朝霧の立ち込める秩父鉄道皆野駅に着く。今日から皆野町営バスは時刻改正があり、土曜日は日曜日と同じ扱いになった。今までは便数の多い平日と同様だったのだが、結果的に減便になってしまった。
今日は日曜なので関係ないが、乗ろうとしていたバスが5分ほど早まっていた。

秩父華厳の滝バス停で下り、車道を少し戻る。キケマンの黄色い花が道路脇の斜面を埋め尽くすように咲いている。木々の枝先も赤らみ、春の匂いがする。
3分ほどで右手の川を小さな橋で渡る。大前・破風山を示す小さな標識もついている。今日歩くコースはあまり歩かれていないが破風山への登路のひとつである。はっきりした道はあると聞いていた。

ヤマエンゴサク
ヤマエンゴサク
セントウソウ
セントウソウ
天狗山頂上
天狗山頂上

沢沿いに植林下を緩く登る。沢を離れると木漏れ日の中エイザンスミレ、ニリンソウ、咲き始めのセントウソウが日に輝いている。透き通るように青いヤマエンゴサクも数輪咲いている。
ジグザグ道で高度を稼いでいくと、やがて数軒の家が現れる。大前は山の中腹に位置する文字通りの山上集落である。城峯山などの北秩父の山の眺めがいい。
東京都心では桜が満開になったというのにこの付近ではまだ梅の季節だ。集落の左(西)側からは細い車道も伸びてきていた。

大前から、さらに東側に道は続く。すぐに右手にある背の低い檜林の道に入り、細かなジグザグ登りをする。
やがて雑木林の美しい斜面を右に見る。破風山から続く稜線がすぐ上に見えてくる。
分岐に出ると右折は「小前」と指し示しているが踏み跡は薄いようだ。右(西)側を進めばおそらく町営バスの終点、西立沢に下れると思うのだが道があるのかがわからない。いまだに謎である。

分岐を左折し、雰囲気の良い稜線を登るとすぐに天狗山(推定650m)である。
狭い山頂には祠があり、樹林越しに大前集落や北秩父の山々の眺めがある。風が頭上でゴーッと鳴り、山の上はまだ春は遠いと感じる。

天狗山から急坂を下る。大前からのもう1本の道を合わせ、鎖場を登る。このような低山で鎖場があるのは珍しい。
石像が祭られているあたりからは南側の展望が得られる。しかし春霞ではっきりしない。今日は中国大陸から黄砂が日本列島に押し寄せてきているようで、ぼんやりした大気はその影響もあるのだろう。

札立峠の石標
札立峠の石標
潅木は芽吹き
潅木は芽吹き
アセビ満開
アセビ満開

登ってすぐに大前山(653m)頂上。一人の登山者と会う。
大前山からはヤセ尾根の快適な稜線歩きになる。目の線の位置にある低潅木は芽吹きが始まっている。南斜面の下のほうを見るとミツバツツジも少し咲き出しているようだ。
再び急な岩斜面を鎖で登る。ノッキンボウという大岩は何でもイボの神様ということだ。

周囲が杉林に変わると下りとなり、札立峠に下り立つ。ここを北に下ったところに水潜寺があって、秩父巡礼の三十四番目(最後)の札所として全国的にも有名な場所である。破風山は2回目であるがまだこの寺を見ていない。
札立峠の中央部にはすごく古い石標があり歴史を感じさせる峠だ。団塊世代の大量退職によりこうした札所巡りも静かなブームとなりつつある。札立峠はハイカーや巡礼者が行き交う、今も昔と変わらず賑わう峠のままである。

ナガバノスミレサイシン
ナガバノスミレサイシン
カテンソウ
カテンソウ
キバナノアマナ
キバナノアマナ

峠から硬い道を登り、やがて破風山頂上に着く。アセビの花が満開である。秩父盆地が広く見渡せる頂上からの展望も、この日ばかりは春霞でいまひとつだ。
ほどなく団体さんが登ってきて、さほど広くない頂上は満員御礼となった。

休憩所のある鞍部に下る。前回と同じく、風戸(ふっと)集落を通って秩父温泉に下ることとする。
破風山は南側が植林が多いのに対し、この北面は自然林が楽しめる場所が多い。猿岩を経て、階段状の下りとなる。ナガバノスミレサイシン、ジュウニヒトエを見つける。濃いピンク色はオカスミレだろうか。

尾根を外れる所で指導標が立っていて、左は風戸への下りとなる。直進は新道とのことで「山靴の道」と名付けられている。国神地区を経て皆野駅まで下れるとの事だ。
心惹かれたが温泉の誘惑に勝てず、やはり風戸への下りに入った。

風戸も大前同様、秩父の雰囲気をよく残す明るい集落の印象だ。畑の間を通って山道が終わる。足元にカテンソウが多く咲く。
ヒカゲツツジが咲くとの看板が立っているが、5月ごろと言うのでまだ先であろう。里道を歩いていると道端にキバナノアマナが咲いていた。

秩父温泉「満願の湯」で汗を流したあと、バスで戻る。皆野駅では秩父鉄道のSLを初めて見た。焦っていたのでうまく写真に撮れなかった。
ハイキングの人、温泉に来た人、浦山のカタクリを見に来た人、SL目当ての人。暖かくなるにつれ秩父の山里もにわかに人の姿が多くなる。観光シーズンの始まりを思う。


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