~秩父を一望する冬の低山ウォーク~
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はっぷさん 2002.2.15 晴れ


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マップ
西武池袋駅5:38-[西武池袋線]-7:31西武秩父駅(御花畑駅)7:46-[秩父鉄道]-8:03皆野駅8:10-8:45野巻林道入口-9:40合流点-10:05破風山10:35-10:45札立峠-11:10大前山-11:30天狗山-(25分休)-12:35あずまや-12:45猿岩12:50-13:15風戸集落-13:35秩父温泉バス停(満願の湯)14:40-14:55皆野駅15:16-[秩父鉄道]-15:38寄居駅-[東武鉄道]-15:58小川町駅-[東武鉄道急行]-17:10東武池袋駅
歩行時間:4時間20分


破風山は秩父の山域でも北の方、ライン下りで有名な長瀞の近くにある標高627mの山である。
先週の雪深い雲取山を見た目には、一転して春の雰囲気の感じられる気持ちのいい低山歩きとなった。
皆野駅
秩父鉄道・皆野駅

今日は平日。秩父鉄道には通学の中学生がたくさん乗っている。いっしょに皆野駅で下りる。駅付近に学校があるのだろう。
駅からはバスもあるが、30分待たなければならないので登山口まで歩くことにする。荒川を渡り、車道を30分ほど歩く。奥武蔵の山並みが広く眺められる、のどかな田舎の風景が展開する。

登山口のあるはずの、椋宮橋(むくみやばし)バス停にまだ行き着かないうちに「破風山ハイキングコース」という看板を見つける。細い舗装道路が林のなかに伸びている。
地図によるとここは野巻林道を上がって行くコースの様だ。椋宮橋からの登路も同じ舗装道路のようなので、この地点から取り付くことにする。
ほとんど斜度のない平坦な道がしばらくは続く。指導標のある分岐を見て、やがて植林帯の急坂となる。雪はところどころ、かすかに残っているのみ。

ゆず園から破風山
ゆず園から破風山

取りつきから1時間ほどで、切り開きのようなところに出た。地図ではゆず園とあるところ。回りにはゆずがたくさんなっている。
上方に目をやると、おそらく破風山であろうピークが見える。杉の木は黄色っぽくなって来ている。花粉が飛び始める時期になったようだ。

道は破風山直下を大きく東から西へ巻いている。椋宮橋からの道と合流。自然林の日当たりのよい道となり、眺めもどんどんよくなる。

今度は東方向に進路を変え、ゆるやかに登るとあずまやのある地点に出た。風戸への下山路との分岐点だ。

破風山頂上から
破風山頂上から
スリルあるヤセ尾根
スリルあるヤセ尾根

あずまやの場所から、破風山頂上へは一投足。アセビの茂る尾根を登り、祠のある頂上へ。
南面に大きく広がる展望は、武甲山・丸山・堂平山はじめ、奥武蔵の山々が勢揃いだ。秩父・奥武蔵山域の最も北側に位置する山だなあ、という印象を強く持つ。眼下には秩父の街並みがキラキラと輝いている。左手前にこんもりと盛り上がったピークは蓑山(みのやま)であろう。

暖かい山頂を後にし、西側の尾根を下る。北斜面が疎林となり、とたんにピューッと冷たい風が吹き抜ける。

いったん札立峠(ふだたてとうげ)に下りつく。秩父札所のひとつである水潜寺への下山路が交っている。かつては巡礼者で賑わった場所だそうだ。
峠から西へ進む稜線は、眺めのよいヤセ尾根の岩場が断続する。肝を冷やすほどの所はないが、けっこうスリルがあって面白い。鎖場は1箇所だけ足場を探しながら下りる所がある。途中ニョッキリと呼ぶ岩塔を巻く。

尾根上の1ピークである大前山を過ぎると、進行方向に両神山、二子山のユニークな形が遠望出来る。大前集落への近道の分岐のある鞍部に下って、登り返すと天狗山。展望はあまりよくない。頂上から西方向にも大前への下り道がある。

今日はここでUターンし、破風山方向へ戻る。風戸(ふうと)集落に下り、秩父温泉「満願の湯」に立ち寄るためだが、自分で考えたとはいえ登山コースとしては大いにヘンである。

ダンコウバイ
ダンコウバイ

今度は破風山頂上を巻き、あずまやの場所へ直接登る。下り始めは自然林の快適な道。10分ほどで猿岩に着く。ここからは城峰山方面が眺められる。

ふと下方向に目をやると黄色い花を付けている木があった。こんな早い時期にダンコウバイを見れるとは思わなかった。今年の冬は暖かかったせいか、各地で聞かれる開花便りは昨年よりかなり早いようだ。
自然林の道
自然林の道


猿岩から30分もしないうちに、民家が見えてきた。風戸集落の路端には、あちこちにオオイヌノフグリが咲いている。またフクジュソウも見ることが出来た。このへんは5月にヒカゲツツジが見れるそうである。

今日は平日であったせいか、山中誰にも会わなかった。

満願の湯で汗(あまりかかなかったが)を流し、バスで皆野駅に戻る。

帰りの電車は来た方向に戻るのではなく、長瀞・寄居方向の秩父鉄道に乗り、東武鉄道に乗り継ぐコースを取る。車窓から静かな山里の風景が楽しめる帰路であった。




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