~白銀の八ヶ岳を裾野まで展望~ めしもりやま(1643m) 2004年2月8日(日)快晴 6:45甲府駅-[中央本線]-7:24小淵沢駅7:50-[小海線]-8:13清里駅8:15-8:40平沢-9:25尾根上-9:55飯盛山10:40-11:00平沢山11:05-11:40平沢峠11:45-12:25JR最高地点-13:00野辺山駅13:53-[小海線]-14:23小淵沢駅14:30-[中央線、立川乗換え]-18:22新宿駅 歩行時間:3時間50分 |
2週前の茅ヶ岳よりさらに近くから八ヶ岳を展望しようと思い、飯盛山に登った。 奥秩父の最も西側に位置してはいるが、黒木に覆われた山ではなく、その高原的な雰囲気はどちらかというと八ヶ岳のイメージだ。
登山道は西側の清里や野辺山からのものが一般的で、車を利用すると周回コースを取れて便利だ。電車でも日帰りで行けないことはないが、甲府のホテルに前日泊して翌早朝にアプローチすることにした。 午後を過ぎると雲が出始め、八ヶ岳の展望が得にくくなると予想したからだ。 都心から電車で(鈍行)4時間、しかも前泊までするので、何としてもいい天気の下での山行になってほしいものである。 甲府駅から6時45分発の中央本線に乗る。早朝、車窓からの南アルプスの展望が素晴らしい。青空を背景に甲斐駒の雄姿、すぐ上には月が浮かんでいる。八ヶ岳は頂稜部に雲がかかっている。だがすぐ取れそうである。
電車は茅ヶ岳を中心に回り込むように走り、小淵沢駅へ。小海線に乗り換え清里駅で下車する。 この日の長野県は、未明に菅平高原で氷点下22度という冷え込みとなった。八ヶ岳高原も気温の低いことで有名だが、清里周辺には朝日がさんさんと降り注ぎ、それほど寒さは感じなかった。 駅前広場から緩い下りの車道を進む。大門川を渡って平沢の集落へ。背後にはすでに、白銀をまとった八ヶ岳が堂々とした姿を現している。朝方の雲も大方取れた。 登山口には「飯盛山最短コース」との説明書きがある。「ここからが勝負」という板も張られている。 ロッジ牧詩(ぼっか)の横を過ぎると舗装が途切れ雪道となる。久しぶりのストックを取り出す。 樹林の中のなだらかな登り。集落から45分ほどで、もう尾根上に出た。平沢牧場へ下って行く林道が分岐しており、そちらのほうもしっかりしたトレースが付いている。 ここからはもう目立った樹林はなく、八ヶ岳や南アルプス、そして富士山を中心としていっぱいに広がる東部の山並みを引き連れての登りとなる。進む先には飯盛山の端正な三角形が青空の中にある。名は体を表す、まさにその言葉がぴったりの山の形だ。 露岩の目立つ急登をこなすほどに、周囲の山々がせり上がって来る。眼下には甲府盆地と八ヶ岳高原。 平沢峠への道を分け、緩やかな草原状の尾根を進む。積雪は多くて20㎝程度で、ところどころ土が露出している。最後の急な斜面をこなして、展望360度の飯盛山頂上だ。 やはり何といっても、裾野まで見渡せる八ヶ岳が素晴らしい。赤岳の頂上部は真っ白、権現岳の岩肌に沿ってつけられた白銀のストライプが荒々しい。 この時期の八ヶ岳に登りたいとは思うが、自分の技量と装備では北八ツのスノーハイキングが限度だろう。志向するのはやはり南八ツの岩峰であり、周囲から眺めることで満足しなければならない。 八ヶ岳の他にも四方に展望が広がる、南に甲斐駒や北岳、その西奥に中央アルプスの峰々、入笠山。木曾御嶽は編笠山に隠れ気味だが、雲に覆われているように見える。 八ヶ岳の北側には浅間山から黒班山、四阿山・湯ノ丸山・烏帽子岳と続く上信の山並みが思った以上にはっきりした姿で捉えられる。浅間山は雲に混じって噴煙も見て取れた。 さらに東西に長い奥秩父山塊。男山・御座山・天狗山、小川山、金峰山。茅ヶ岳の背後の富士山は、逆光ながらやはり大きく存在感はやはり群を抜いている。
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