~青空に映えるアカヤシオ~
タイトル
くりうさん(968m)
2009年4月19日(日) 晴れ
桐生駅-[国道122号、県道257号]-6:40栗生山登山口(石鳥居)6:45-6:50栗生神社7:00-7:35稜線上のコル-7:50西のピーク8:10-8:25栗生山9:35-10:10栗生神社-10:15栗生山登山口-[県道257号、国道122号他]-伊勢崎IC-[北関東/関越自動車道]-練馬IC
歩行時間:1時間50分

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わたらせ渓谷鉄道・水沼駅に近い栗生山もアカヤシオの咲く山として知られている。
大きな山ではなく、車を使えば往復2時間くらいで済んでしまうのだが、今日は夕方までに帰りたいので好都合である。



アカヤシオ [ 大きいサイズ 800×1140 ]

桐生駅前から車で40分ほど。黒保根地区の山村に入る。途中からの林道はカーナビには登録されていない。「栗生神社」を示す標識を頼りに細い林道を上がる。
明るい栗生集落を過ぎて、再び杉林に入るとほどなく赤い鳥居、そこからさらに少しの距離で、石で出来た鳥居の前に来る。ここが登山口となる。5,6台は駐車できそうな薄暗い場所に、自分は2台目だった。まだ7時前である。

背の高い杉林のてっぺんを見上げ、空の青さを確認する。天気は上々。
早朝の山間の地となると、さすがに少し肌寒い。石段を上がると栗生神社の前に出る。境内に社務所とトイレ、一番奥に本殿が控えている。案内板によると、新田義貞の家来である栗生左衛門頼方公が祭られているとある。

栗生神社
赤城山はまだ白い
栗生山頂上
アカヤシオ

栗生山へは左の山道を行く。杉林に伸びる沢沿いの道は始めのうちは簡易舗装で、ほどなく土の道に変わる。指導標などは皆無だがわかりにくいところはない。しかしこの登路は急登に次ぐ急登である。
休み休み登るうち、杉林の外側に広葉樹の木が見られるようになって来る。一部芽吹いてはいるものの、昨日の四ツ又山と比べると、同程度の標高であるが春の到来はやや遅い。やはり位置的に少し北のほうだからだろうか。

きつい登りがこれでもかと続いた。杉林から出たところが稜線上のコルで、左右に踏み跡が伸びている。両側とも木にテープがついていてこっちに進めと示している。
あまり下調べをしてこなかったのでどちらに進めば栗生山なのか、わからない。

とりあえず左に行ってみる。自然林に包まれたヤセ尾根となる。ほとんど登りはなく、アカヤシオも随所で見られる。ちょっとした小突起でやや左に折れ、さらに進むと山頂らしい場所に出た。山名板などはかかっていない。アカヤシオが青空に映えるが数は少ない。
さらに少し先に、下り気味の道を行くと周囲がアカヤシオに包まれる、そしてここからはある程度眺めが開け、まだ雪をしたためた赤城山が望める。

アカヤシオ
アカヤシオ
ヒトツバエゾスミレ
登山口へ

居心地がいいので少し留まっていたが、やはり山名板がないので栗生山は先のコルから右に進んだ方だろう。コルまで戻り、反対側の尾根を登る。
すぐに踏み跡は二手に分かれるので左側を進む。「のぞき岩」と呼ばれる大岩が現れた。ロープで岩のてっぺんに登れるようになってはいる。遠方に赤城が見えているので登ってみたい気にもなったが、細い木に巻かれたロープは、見た目以上に不安定そうなので自重した。

さらに高みを目指すと、ようやく栗生山の山名板に出会えた。自然林に囲まれた気持ちのよいところだが展望は乏しい。
左に伸びる踏み跡を伝っていくと、アカヤシオの咲く展望台に出た。ここからは、赤城山がその広大な裾野まで余すところなく見渡すことが出来る。

山頂に戻り、反対側(南東側)にも踏み跡があるので行ってみる。新しい祠を見てさらに少し進んだところが、本日で一番アカヤシオの多い地点であった。
青空の中、元気に花開くアカヤシオ。昨日見ることのできなかった構図をじっくり堪能することが出来た。
まだ咲き始めで花も若い。蕾が多いので来週はさらに見ごたえがあるだろう。

静かな山との印象が強いが、登山者はそこそこ登ってくる。すれ違うたびにアカヤシオの開花状況を一言伝える。「あ、よく咲いてましたよ。」あまり事細かに話してしまうのは、その人がこれから実際に見る楽しみを逆に奪ってしまうことになるので、こういう時は、あくまで要点を一言だけ、が山の会話のマナーである。ついついうれしがってしゃべってしまうのだが、ぐっと我慢すべきであろう。

急坂を下っていくと、登りでは気づかなかったヒトツバエゾスミレが足元に咲いていた。鳴神山など安蘇や北関東の山でよく見かける。特徴ある3裂の大きな葉と単葉が同時に出ていて、珍しく興味深い。

駐車場に戻ると満杯になっていた。昨日の四ツ又山・大久保駐車場と同じ様なパターンだ。しかも、あとからどんどん入ってくる。駐車場から栗生集落までの林道は幅が狭く、車は1台しか通れない。下り始めるとさっそく対向車と鉢合わせしてしまう。バックしてもらい先に通してもらった。

林道を下り水沼駅の温泉センターに寄っていこうと思ったが、4月26日まで臨時休業とのこと。ここは以前もリニューアルである程度の期間入れないことがあった。いい温泉なので残念だがしょうがない。

道の駅くろほねでおみやげを買い、寄り道せずに東京に戻ることにする。



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