2018年2月11日(日) |
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練馬IC |
6:50 |
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関越自動車道 |
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高崎IC |
9:00 |
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国道406号 県道54号 |
10:20 |
二度上峠駐車場 |
10:40 |
10:43 |
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登山口 |
◇ |
11:00 |
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尾根上 |
◇ |
12:05 |
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主稜線 |
◇ |
12:30 |
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浅間隠山 |
13:10 |
13:53 |
尾根下 |
◇ |
14:07 |
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登山口 |
◇ |
14:10 |
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二度上峠駐車場 |
12:30 |
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県道54号 倉渕温泉立寄り 国道406号 |
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前橋IC |
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関越自動車道 |
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練馬IC |
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記録的に寒い冬も佳境に入った。同行者が久しぶりの山でもあり、距離の短い雪山ということで群馬県の浅間隠山に登る。以前、浅間隠温泉郷から標高差のある登りをしたが、今回の二度上峠登山口からのルートは標高1400mからなので、若干手ごろ感がある。
でも天気予報では低温と強風が予想されていて、山頂ではまともに休憩できないかもしれない。昨晩雪が降った後の天候回復はゆっくりめとみて、登山口には10時ごろ着くようにゆっくり家を出る。
浅間隠山山頂。浅間山を正面に見る
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高崎ICから一般道を西進、国道(草津街道)と別れはまゆう山荘方面へ上っていく。路面に残雪が出てきた。
車道の端で横倒しになっている車が1台。スリップしたのだろう。高度を上げるにしたがって路面は凍ってきた。
二度上峠駐車場は、本来の峠の少し手前(下)にあった。時間が遅いため、停められるスペースは1台だけである。
登山口はさらに手前にある。最初からアイゼンをつけて出発する。ツツジなどの潅木帯につけられたなだらかな登りを10分ほど行くと、すぐに尾根に上がる。駒髪山という小ピークを左手に見ながらゆるやかに左に回り込んでいくと、2つのピークを持つ浅間隠山の山頂部を正面に、比較的シンプルな尾根登りとなった。
周囲はミズナラやダケカンバ、カラマツ、ところどころにアカマツ、リョウブが混ざるという、陽樹が中心の比較的新しそうな樹林帯である。1500mという標高だけで考えれば、ブナ帯から亜高山の常緑針葉樹林帯が見られても不思議ではないが、ここにはその両方とも見られない。
八ヶ岳から湯ノ丸山、浅間山にかけての中部内陸の山岳にブナが少ないのは、標高の割には比較的雪や雨の少ない、乾燥した山域だというのが理由のひとつにありそうである。
登山道の残雪はだいたい10cmほど。場所によっては土が見えている。木の枝には昨日降った雪が薄く積もっていた。
北軽井沢からの登山道を合わせ、少々きつい登りを終えると、ミズナラの多い林になる。標高が上がり、雲の下に入る時間が多くなって、気温が一段下がった気がする。積雪も平均30cmを超えてきた。
山頂から伸びる主稜線に登り上がる。倉渕地区への踏み跡を分けてここで左折、山頂はさらに標高差で50mほど登る。けれどもうすぐだ。
このあたりから展望もきき、爽快な稜線となる。前回の浅間隠温泉郷からの登路は距離が長く、標高差もあって山深い雰囲気に満ちていたが、こちらのほうは一転、明るく開放的なコースである。青空が広がってきた。
ここから山頂までの緩斜面はやはり風の通り道のようで、雪が飛んでしまって土が見えている部分も多い、そのうち開けた場所に出る。ここまで木の間にかすかに見えていた浅間山が、いよい眼前に現れた。
下の方まで雪に覆われたドーム形の山体は一種異様なオブジェに見える。大きな雲が被っているが、山頂付近と外輪山のあたりはちょうど雲が切れて見えている。
南方向には山頂部が曲がった傾いた感じの鼻曲山、遠くには妙義山のギザギザ、いずれも個性的な峰である。
最後のひと登りで浅間隠山の山頂に到達する。若干樹林があるものの、北側の山も見えてほぼ360度の展望である。
近くには榛名山塊、赤城連山が黒々とした姿を見せているが、その後ろの峰々はみな白い。武尊、谷川連峰、平標、そして先日噴火した奥白根山が意外なほど近い。
南から西の方角には浅間山、籠ノ登山、湯ノ丸山、四阿山が並んでいる。群馬・長野県境の中央部といういい位置にあるので、望める山の顔ぶれはさすがである。浅間隠山は浅間山、白根山をすぐ近くに見ることができ、「火山の国日本」を実感できる山である。
「てんくら」の予報ではお昼頃の浅間隠山付近は気温-10℃、風速15mで、登山指数C(登山不適)となっていた。それがこの無風で暖かささえ感じる山頂。山の天気予想は本当に難しい。それでも、浅間山から雲が流れてくるとともに、ピューっと冷たい風が吹いてくる時間もあった。
来た道を戻る。登りは意外なほど時間がかかったが、下りは雪の上を滑るようにして、足がはかどる。
中腹の斜面では風が強かった。山頂付近は無風なのに中腹のほうが強風ということは、そういえばよくあることだと気づく。昨年の冬の西穂独標がまさに典型的な例だ。
時間が遅いのですれ違う人はもういない。登山口に戻り、二度上峠駐車場に着くともう、自分たちの車だけになっていた。行程は短いながらも、展望もよく風もなく、なかなかうまくいった山行だった。
はまゆう山荘のお風呂は、以前来たときは温泉ではなかったが、今は美肌の湯という天然温泉になっている。けれど今回は、また違ったところに行ってみたい。
国道から奥白根山方面に進んだところにある倉渕温泉・長寿の湯は、少し隠れ家的な雰囲気のある、昭和の香り漂う静かな温泉だった。露天風呂が湯量が足りず使用できないのが残念だったがよく温まるいいお湯だった。