~アカヤシオ鮮やかな上州の名峰~ くろびさん(1828m) 2005年5月21日(土) 9:05両毛線前橋駅-[バス、富士見温泉乗換え]-10:30大洞10:35-10:50赤城神社-11:00黒檜山登山口-11:55黒檜山-12:00展望地12:25-13:00駒ガ岳-[写真撮影30分]-14:10覚満淵入口-14:40鳥居峠-15:10シャクナゲ群落地15:20-15:40鳥居峠-15:50ビジターセンター17:10-[バス]-17:45富士見温泉19:00-19:30前橋駅 歩行時間:4時間15分 |
●赤城神社から展望の頂上へ ここ数年、群馬県の山にずいぶん行ったが、赤城山はまだ登っていなかった。県中央部の名山であり、ツツジ類の咲く時期は特に素晴らしいとのことだ。 高崎駅周辺の電車から望む赤城山の姿はたおやかで、存在感のある山塊だ。元来信仰の山であるが、標高1600m付近の中腹まで山岳道路が通じ、大沼(おの)を中心にした自然豊かな観光フィールドとして親しまれている。北関東の方が開設されているホームページにも、赤城山を中心に組まれているものが多い。
また、日本の歴史上の、特に登山家でもない著名人に多く登られているのも特徴だ。「赤城の山も今宵限り・・・」国定忠治の新国劇はあまりにも有名だが、他にも志賀直哉や「赤城の子守唄」東海林太郎、詩人草野新平の足跡も句碑などで認められる。 この山に登山として訪れるのに、ネックになるのは公共交通機関である。大沼までバス便があるものの本数が少ないし時間が遅い。1番便でも大沼到着が10時を過ぎてしまうので、1日山を楽しむというわけにはいかない。 今年はアカヤシオをまだ見ていなかったので、この5月中下旬に行ってみることにした。
前橋駅には9時頃到着すれば一番便のバスに乗れる。個人的にはもう1時間早めてほしくもある。 富士見温泉で赤城山ビジターセンター行きに乗り換える。前橋からのバスでは座席がちょうど埋まるくらいだったのに、富士見温泉からは立ち客が出てしまった。バスの収容人員が若干違うようである。 バスは山間地にどんどん上がっていく。荒山の山腹にはアカヤシオが目立ち鮮やか。大沼が見えて来て、大洞(だいどう)バス停で下車する。 沼畔を左回りに進む。右手上の駒ガ岳の山肌も、アカヤシオのピンクで染められている。果たしてあの付近を登山道は通っているのだろうか。 橋を渡って赤城神社に寄り道する。遠足の生徒に混じって神殿にお参りする。 車道に戻るとバイクのツーリング族がビュンビュンと飛ばしている。行き交う人々の中で、登山する人の割合はそう多くない。 神社からほどなく、黒檜山登山口となる。山頂まで標高差450mとある。 最初から石の混じったかなりの急登が続く。少し高度を上げると、周囲には芽吹きの木さえも見られなくなる。奥多摩の低山でいえば、3月下旬から4月初頭頃の雰囲気だ。同じ高度の南関東の山と比べると、芽吹きや新緑のペースはずいぶん遅いように思える。 ときどき、大沼の見下ろせる展望地に出たりするが、急登は絶えることなく続く。登山者の長い列にいくつも出会う。 初めから飛ばしたせいか、息が切れてきてしまった。少し肌寒くなってきたころ、ようやく山頂直下の尾根に出る。3分ほどで黒檜山頂上だ。 頂上には20名ほどいる。低木が茂り意外なほど展望はよくない。周りの山から眺めている印象とは大部違う。 しかし頂上から北へ、5分ほど進むと北西面が一気に開け、広い展望台となる。人の数はこちらのほうが多いようだ。 何とか座る場所を確保し山座同定する。先月、水沢山で眺めた上信越の山々が再び眼前に広がる。日光、尾瀬、武尊、谷川連峰、まだまだ白いものが多い。そして広い街並み、眼下には大沼が大きい。 |