~ガスが切れて残雪輝く~
タイトル
えちごこまがたけ(2003m)
2007年7月1日(日)曇り

5:43長岡駅-[上越線]-6:17小出駅6:30-[バス]-7:35枝折峠-8:05明神峠-8:55道行山-9:40小倉山9:50-10:25百草の池10:35-11:30駒の小屋11:35-11:50越後駒ヶ岳12:25-12:40駒の小屋12:55-13:37百草の池-14:07小倉山14:15-14:55道行山-15:45明神峠15:50-16:10枝折峠15:35-[バス]-17:15大湯温泉19:19-[バス]-19:48小出駅
歩行時間:7時間10分
マップ
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駒の小屋前から展望の尾根を見下ろす
駒の小屋前から展望の尾根を見下ろす

ここからは一気の急登となる。道も険しい。シャガの群落が一段と増え、ムラサキヤシオも残雪の白に映える。

残雪を踏みながら標高1763mの「前駒」に上がると、周囲は一段と開ける。
10名ほどのグループが下りてくる。足元にはコイワカガミ、そして雪解けの縁にショウジョウバカマやカタクリも顔を出している。

次第に岩稜の登りとなる。ペンキの矢印は直上と左へのトラバースと分かれるが左に行ってみる。鎖を伝い岩の急斜面を登る。高度感にさらされるところはないが、濡れていたらやっかいだろう。
雪解け水が岩の斜面を伝ってくる。口にするととても冷たくておいしい。

元気が出てさらに登る。小屋ももうすぐ上にある。気がつくと歩いている場所は川のようになっている。そのまま登り詰めると駒の小屋の水場の前に出た。ここから水が流れ落ちていたのだ。


駒の小屋を見下ろす

越後駒頂上

ガス立ち込める

小屋の前は気持ちのいい休憩地となっている。越後駒の荒々しい山肌が大きく望める。雲が多く、周りの山が見られないのが残念。
越後駒の山頂方向に目をやれば、ガスの中から覗く斜面は多量の残雪。どこから登るのかと思ったら、雪面の左側に登山道が伸びている。それでも、登っていくと途中で雪の斜面を50mほど歩くことになる。

雪道を登りきったところが主稜線。左は中ノ岳への縦走路、右へは数分で越後駒だ。もう見えている。
ついに越後駒ヶ岳の頂上に立つ。一等三角点のある頂上、残念ながらガスで眺めはない。一時ガスが飛んだが、周囲の山も全部雲に隠れていて、山座同定もできない。
今日は仕方ない。山頂はだめだったが、ガスの中登ってきたことを思えば少しでも展望が得られてよしとしなければならない。今後も何度か来ることになると思うから。

険しくも美しい山稜、輝く残雪、おいしい水、そしてこの山には何と言っても土の臭いがある。登るまでは近寄りがたい存在だった山も、一度登ってしまえば、その臭いを求めて登りたくなる、山好きの人ほど好きになる山である。


カタクリ

ミツバオウレン

下山は来た道を戻る。登りの時には気づかなかったがシラネアオイも咲き残っていた。
ゴゼンタチバナ、ミツバオウレン、キスミレ、マイヅルソウなど花は多い。
小屋の人の話によると、駒から中ノ岳方面に少し行くとハクサンチドリが今見頃ということだ。しかし今日は時間があまりないのでそちらへは今度の楽しみとする。

登りのときに増して濃密なガスに包まれての下山となる。アルペンガイドのコースタイムと比べて登りは1時間以上上回ったが、下りはそれほど時間を稼げない。
どこまでも続く平坦道、そして登りのときはあまり気にとめなかった岩場の急降下やガレ場も、下りのときは要注意だ。枝折峠までは実に長かった。

大湯温泉に寄り道して、小出駅に戻ったのは夜8時。帰宅は11時過ぎになった。


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