~紅葉進む雑木林の尾根~
6:50中央線猿橋駅-7:25幡野-8:05幡野山-8:50・730m峰-9:22鈴ヶ尾山9:40-10:00突坂峠-10:40大桑山10:50-11:13高畑山11:45-12:15穴路峠-12:37倉岳山12:57-13:20立野峠-13:30細野山13:40-13:45立野峠-14:45倉岳山登山口-15:00梁川駅 歩行時間:6時間25分 |
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鈴ヶ尾山は、九鬼山~倉岳山間の前道志と言われる山稜の一角である。今年初め、九鬼山東尾根を辿ったとき、自然林に囲まれたこの寂峰を見て、これは新緑か紅葉の時期に登ってみたいと思った。 主稜線から少し外れており、一般的な登山道はない。「中央線の山を歩く」や「静かなる尾根歩き」に掲載の記録を参考に登る。
中央線猿橋駅の南口を出てすぐ左折。まだ7時前で肌寒い。駅や中央高速を前景に百蔵山、扇山を見ながら住宅街の細道をしばらく歩く。 山はどれもガスがかかって、青空もあまり見られない。昨日時点では好天の天気予報だったのに、今朝確認したら一段悪目の方に変わっていた。 朝日小沢に至る車道に出て、小倉バス停・田中入口バス停を過ぎる。土日でなければ猿橋営業所から登山に好都合のバス便がある。 鈴ヶ尾山の取り付き口は、幡野バス停から左の車道に入り橋で川を渡ったすぐのところにある。 1軒の民家を右手に見ながら、さっそく山道の登りに入る。フェンスを自分で開ける。平坦な道となって、社を1つ、しばらく行くともうひとつ見る。水道の蛇口があったので、ひねってみたが水は出なかった。
この2つめの社の左手から、本格的な登りが始まる。杉林を登っていき、すぐに低い雑木が優勢となる。 道はしっかりついているが、木の枝がうるさい。山はまだ冬枯れてなくて、下草や葉を残した木の枝が多い。 ヤブ尾根歩きはもう少し季節が進んで、葉の落ちる時期にするのがいい。今日は稜線の紅葉目当てなので、多少のヤブはいたしかたない。それでも時折、すっきりした自然林の道にもなって、気分が取り戻せる。 急登と緩登を繰り返していくうち、右手の視界が開け御前岩が望める。振り返って見る扇山方面は、まだガスがかかっている。周囲を見渡すと、西側のごく狭い範囲に青空が見られる以外は、どの方角も空はみな鉛色。今日1日こんな天気で終わってしまうことのないように祈る。 倒木やヤブに手こずりながらも幡野山(597m)に着く。樹林下の平凡な頂だった。やや左手に下っていく。 このあたりからいっそう倒木がひどくなる。尾根がやせてきたので迂回もままならない。体を折り曲げてくぐったり、思い切り足を伸ばしてまたいだり、かなりの重労働である。
右手に杉林を見ながら山腹トラバースするが、やがて左手の急斜面に踏み跡は続くようになる。ジグザグの急登を頑張り、ようやくテレビアンテナの立つ730mピークに到達する。 アンテナの近くでは梁川方面の視界が開ける。少し先に雑木の平坦地がありそこで休憩する。 落葉樹の雑木林が多いが、まだ緑の葉を多く残しており、紅葉の山という感じではない。 途中で満開のツツジの木を見つけた。ツツジの狂い咲きは今までもよく見かけたが、これほど見事に咲かれると困ってしまう。 相変わらず倒木の多い登りが続く。小さなピークを経て尾根伝いに右折、岩の間をすり抜け、緩い登りで鈴ヶ尾山(833m)に着く。 自然林に囲まれた静かな山頂は、紅葉はまだ半ばといったところだ。白い小さな山名柱には鈴ヶ尾山の別名として「大秋日山」と書かれている。自分の持っているエアリアマップ「高尾・陣馬2000年版」にはミスで大秋田山となっている。新しい版では直っているのだろうか。 それにしても、いいかげん新しいエアリアに買い替えねばと思う。東京周辺、特に中央線沿線の山は登山道の改廃が多いので、常に最新の情報を持っていたい。 山頂から先に行くと、少し紅葉が進んでいる。しばらくは平坦で歩きやすい。 緩い下りとなったところで右手が開ける。富士山が見えてほしいのだが、今日の天気では無理か、それともここからは見えないのか。 |