~落ち葉踏み行き笹子トンネル越え~
タイトル
おぼうやま(1430m)・
ささごがんがはらずりやま(1358m)

2005年11月13日(日) 晴れ

7:08中央線笹子駅-7:35東尾根取り付き-8:10上平山-8:30入道山8:35-9:00棚洞山9:10-9:50東峰10:00-10:10お坊山西峰10:30-11:00米沢山11:05-11:55笹子雁ガ腹摺山12:20-12:45巡視路分岐-13:30NO.69鉄塔分岐-13:50尾根を離れる-14:00日影-14:35甲斐大和駅 歩行時間:6時間

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昨年12月に続いて、お坊山・笹子雁ガ腹摺山を歩く。ただし登下山コースは昨年と全く異なる。
今回は登りにお坊山東尾根を、下山は笹子雁ガ腹摺山の西方にある送電線巡視路を辿り、甲斐大和駅に下りる。

ものの本によると、お坊山~笹子雁ガ腹摺山間が登山コースとして整備されたのが昭和49年、地元の大和村によるものだったらしい。大和村は武田一族終焉の地で知られている。勝利を収めた徳川家康の手により、武田氏をとむらうために建立されたのが景徳院である。
そんな大和村も、今回の市町村合併により塩山市、勝沼町と合わさって甲州市となった。村の名がなくなってしまったのは少し寂しい。
晩秋の東尾根を行く
[ 晩秋の東尾根を行く ]

中央線笹子駅から国道沿いを東に歩く。笹一酒造の前にある気温掲示板を見ると、朝7時にして4度。しかしそんなに寒さは感じない。少し皮下脂肪が増えているせいかもしれない。

滝子山に登るコースと同じ場所で左折し中央線のガードをくぐる。稲村神社の脇の小道に入り、里道を緩く上がっていくと、右手に中央高速をくぐる入口が見えてくる。ここがお坊山東尾根の取り付き口だ。
「お坊山登山道」との白い掲示板がこれ以降何度か見られ、尾根に上がるまでのいい案内となっている。

朝からゴーゴーと車の音の激しい高速道を横に見ながら、林道のような急坂を登る。案内板に従いすぐに右手の山道に入るが、草が茂っていて少々わかりづらい。やはり一般登山道でないだけのことはある。
尾根に上がるまでは、ジグザグで急傾斜のきつい急登が続く。しかし下草はなくすっきりした登山道だ。
滝子山の眺め
滝子山の眺め
お坊山東峰
お坊山東峰
富士山を望む
富士山を望む

登り出しから30分ほどでようやく緩やかになる。コナラやアカマツの多い雑木林。鉄塔を越えてなおも行くと、小さいピークに着く。ここは上平山(891m)と言うらしいが特に山名板はない。
さらに緩やかな登りを続ける。紅葉も見られるようになり、右手には木の向こうに滝子山の堂々とした姿が見上げられるようになる。

高度を上げて入道山(992m)に着く。北東側が開け、滝子山が大きく眺められる。
この東尾根にはしっかりした指導標は皆無で、手書きの小さな板を時々見かける程度だが、ここ入道山頂上には、山梨県東部の山でよく見られる真新しい山名標識が立っている。
進む方向には次のピーク、棚洞山が高い。

いったん下って棚洞山を目指す。滝子山がよく眺められる場所にベンチがある。途中で右に巻き道を見送り尾根伝いに登る。
紅葉もまばらになり、裸の木が多い。東京には前日、木枯らし1号が吹いたのでそれでかなりの葉が落ちたようだ。
その代わり登山道は落ち葉が深く積もり、陽だまりの尾根を落ち葉を蹴散らして歩く。もう少し先にやることと思っていたが、1000mを越える山稜では、11月上旬にすでにこういう雰囲気になっている。
登り着いた棚洞山(1201m)からは、さらに前方にお坊山東峰のピラミダルな姿が高くりりしい。

少し下って、先ほどの巻き道が合流する。棚洞山は巻くことも出来るようだ。
お坊山東峰へは落葉樹林下の登りがけっこう長く続く。北側を巻くようにジグザグに高度を稼いでいく。周囲の木々はすっかり葉を落とし、頭上の青空がやけにまぶしい。
東峰へは直登する踏み跡もあり、ジグザグ歩きに飽きたらそちらに移って高度を稼ぐ。

小広い東峰(1421m)に到着。入道山、棚洞山と同じ山梨県の山名板には、お坊山東峰ではなくて単に「東峰」と書かれている。前方にはお坊山の高みが望める。ベンチもあってのんびりするのにいい場所だ。

吊り状の尾根を10分ほどで、1年ぶりのお坊山(西峰・1430m)に着く。山頂は狭く東峰のほうがゆっくりできる。しかし今日は西峰から富士山が見える。気温が高くモヤがかかっているが、前道志や御坂の山の上に明るく輝くようにそびえている。

お坊山から米沢山・笹子雁ガ腹摺山へは昨年と同じく、葉を落として見通しのいい稜線を行く。
東尾根ではやはり誰一人として会わなかったが、稜線では何組ものグループとすれ違う。ヤセ尾根でアップダウンが多く、急な場所で10名くらいのグループの通過を待つ。
米沢山(1357m)直下の鎖のかかる急坂は下りとなるため、逆コースよりも難度が増すようだ。人は多いが、自分と同じ進行方向に歩いている人はいないようだ。
堂々としたお坊山
堂々としたお坊山
送電線巡視路
送電線巡視路
日影の下山口
日影の下山口

米沢山・雁ガ腹摺山間の展望地でお坊山の整った山容を見た後、最低鞍部に下る。笹子雁ガ腹摺山が覆いかぶさるように高い。すべりやすい、かなりきつめの急登となる。
あえいで笹子雁ガ腹摺山頂上(1358m)。団体が宴会中。富士山はもやに霞んでしまった。朝の寒さはどこへいったのか、日差しが強く暑いくらいだ。

笹子峠方面への急坂を下る。笹子峠まで下ってしまうと、下山は車道を歩くことになってしまうので、その手前で分岐するJRの送電線巡視路の入口を、まずは目指す。

山頂から下って10分ほどの鉄塔基部は眺めが良い。その後南面の山腹を歩き、次の鉄塔の下に出る。道なりに行き、さらにもう1本の鉄塔のところで北側の尾根に入る。入る所さえわかれば一安心。以降はよく踏まれた、歩きやすい直線状の道がずっと続いている。
上に見える送電線や鉄塔を目印に、25000図と見比べながら北へ進む。杉の植林が点在するが、なだらかないい道である。ただし指導標は全くない。

何本かの鉄塔基部を通り過ぎる。985m峰手前で鉄塔NO.69への分岐(標柱あり)、すぐにNO.71への分岐道を見るが尾根伝いに直進する。遠くで狩猟の鉄砲の音がして少々気味が悪い。

やがて前方に大和村の建物が見えてくる。赤テープに誘われて薄暗い植林帯に突っ込みかけるが、何となく雰囲気が違う気がして周囲を見渡すと、左方に踏み跡が分かれている。
そちらに入って正解だったようで、さっきの植林帯の道は北北東に伸びる支尾根だった。標高840m付近、このコースで唯一間違いやすい場所だ。

尾根を離れて下っていく場所は道もはっきりしている。ほどなく日影(以前の駒飼)の集落に下り立つ。少し先にある国宝山養眞寺のモミジが真っ赤に色づいている。

すぐに大和村営バスの日影停留所の前に出る。バスを待っているおばあちゃんと挨拶する。バスはじき来そうだが、今日は駅まで歩こう。
諏訪神社でお参りして中央高速をくぐる。朝も同じ様に南側からくぐったことからもわかるように、今日歩いた道は中央高速やJR中央線をまとめて乗っ越してしまうコースなのだ。何と豪快な登山道だろうか。
またこの笹子峠を中心とした山稜は、季節の変わり目などにはここを境に東と西で全く天気が違うことがある。地理的にも、歴史的にも、また気象学的にもなかなか興味深い地域なのである。

30分ほどで甲斐大和駅に到着。登山者よりも、行楽客で駅は混雑している。紅葉の見頃が、山から行楽地に移りつつある時期である。


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