2014年3月10日(月) |
◇ |
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富ヶ谷IC |
4:45 |
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首都高 中央自動車道 |
◇ |
勝沼IC |
6:25 |
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国道411号 |
7:20 |
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柳沢峠 |
7:25 |
8:20 |
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柳沢ノ頭 |
◇ |
8:40 |
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ハンゼノ頭 |
8:55 |
9:25 |
無線中継所
(引き返し) |
◇ |
9:35 |
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あずまや |
9:50 |
10:10 |
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ハンゼノ頭 |
◇ |
10:35 |
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柳沢ノ頭 |
10:40 |
11:10 |
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柳沢峠 |
11:20 |
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国道411号
大菩薩の湯立寄り
竹森ザゼンソウ自生地立寄り |
15:25 |
勝沼IC |
◇ |
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中央自動車道 |
16:25 |
高井戸IC |
◇ |
日・月と、トレースのついた雲取山に登ろうと思い、小屋を予約し鴨沢まで車で行く。だが、朝からどうも体調がすぐれず、運転していて腹痛をもよおしてしまった。
登山口までたどり着きはしたが、歩き出す前から体力が消耗してしまったので、登るのを諦めた。
せっかくここまで来てもったいない思いがしたので、どこか短いところでも歩いておきたい。青梅街道(国道411号)をそのまま走って柳沢峠まで上がってみる。峠道は雪がまだかなり積もっていたが、除雪が行き届いていて標高1470mの柳沢峠まで、運転に問題はなかった。
しかし今度は天候が悪化。峠に着いたら小雪が舞ってきた。白くなる地面を見ていて三窪高原まで歩いていく気も萎え、今日は帰ることにした。
丸みをおびたハンゼノ頭山頂
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そして月曜、再び柳沢峠へ。勝沼ICから青梅街道(大菩薩ライン)を上がっていくと、どうも朝方雪が降ったようで、地面は再び白くなっていた。しかし見上げれば青空。富士山も見えている。今日はもちろん歩くことにする。
峠の茶屋は昨日と同じく、閉められていた。この上にある本来の駐車場は除雪されていなかったので、茶屋の前の駐車スペースに車を置かせてもらう。除雪した雪があずまや付近に高く積み上げられており、富士山がその雪越しに見える。
雪で真っ白の駐車場から、林道に上がる。ここでもう50cmくらいだが、朝早い時間でもあり、雪がよく締まっていて歩きやすい。それに今日は、この冬一番の寒気がやってきているようである。風はないが、体の芯が凍み入るような寒さである。
カラマツの山腹道を緩く登っていく。トレースははっきりついていて問題ない。竹森への分岐から短い直登を経て、柳沢ノ頭に出る。富士山が大きい。狭い台地の真ん中にあるはずの三角点は、雪で完全に埋もれていた。
自然林の雪道を行く。ほどよいアップダウンが快適だ。ただ、張り出した木の枝や倒木がわずらわしく、体をひねったり、腰を落として歩く場所も多い。トレースが太く安定しているので助かる。
鞍部に下り、鈴庫山へのコースを分けて緩い登りになる。背後に大菩薩嶺が大きくせり出し、まるで森林限界に飛び出たように、全方位が開けてくる。ハンゼノ頭山頂は一面の雪原となっていた。ベンチは雪に埋もれて全く見えないが、案内板は出ている。富士山や甲府盆地が広く見渡せるものの、南アルプスの稜線は残念ながら雲の中だった。西回りで寒気がやってきている今日のような日は、南アを見るのは難しい。
それでも、奥秩父や奥多摩の山々がすぐ近くに、まるでハンゼノ頭を取り囲むようにそびえているので迫力がある。それにしても、こんなに白い奥秩父山塊を見るのは初めてだ。山頂まで樹林に覆われた唐松尾山でさえ、ほぼ真っ白である。
奥多摩の石尾根も白さが際立っている。昨日はあそこに立ちたかった。
昨日から体力的に少し不安な面があり、ここで戻ることも考えたが、雪質もよいのでこの先に見える無線中継所のところまで行ってみることにする。
途端に踏み跡は薄くなり、ワカンとツボ足の2組の足跡しかなくなった。あずまやの立つ鞍部で自分もワカンを履くことにする。
目の前に見える電波塔目指してトレースを追うが、林道沿いに下ってしまうトレースだった。途中で軌道修正し、若干のラッセルで左に回りこみ、無線中継所の基部まで行き着いた。今日はここまで。あずまやに戻り昼食をとってから、来た道を引き返すことにする。
空には雲が増え、日差しが遮られる時間が増えてきた。そうなると途端に寒くなる。頭上では風のビュービューうなる音も聞こえており、天気ははっきりと下り坂である。柳沢の頭を越えて樹林帯に入るころには、すっかり曇り空となってしまった。冷え冷えとしたカラマツ林を淡々と下る。
柳沢峠に着く。ショベルカーが動いていて、駐車場の除雪中だった。冬季用のトイレを使わせてもらい、茶屋前の駐車スペースに戻ると、茶屋の人らしき人が出ていた。こんな真冬でも柳沢峠の茶屋は営業しているようで、おしるこを売っていた。
融雪剤が撒かれている国道を下っていく。今日は大菩薩の湯に立ち寄っていく。下も気温は低いのだが、峠や山の上に比べればずいぶんとぬくぬくとしている。
脱衣場で自分の体を触ったら、えらく冷たくなっているのにびっくり。熱い湯につかっても、しばらくはその冷たさは抜けなかった。歩いているときは気がつかなかったが、こんな冷凍状態の体で山の中にいたのかと思うと、ちょっと恐くなった。
高速で帰る前にもう1箇所寄り道する。竹森地区のザゼンソウ自生地である。前に来たことのある10年ほど前と比べると、自生地周辺はずいぶんと整備され、小倉山ハイキングコースの案内板も立っている。ただ自生地はまだ一面の雪で、ガチガチに凍結していた。木道は除雪され問題なく歩ける。
ザゼンソウはまだ数えるほどしか見られなかったが、雪の中からもそっと頭を出している姿は何となくユーモラスでいて、けなげでもある。
竹森の集落からは、甲州の山々の眺めがよかった。大雪の被害の大きかった山梨も、日当たりのよい場所ではようやく残雪の姿も見られなくなりつつある。
寒い1日だったが、最後にちょっとだけ季節の移ろいを感じ取れた。