山の写真集 > 中央線沿線 > 陣馬山
  • -駅からじっくり歩く奥高尾の山-
  • 藤野駅-栃谷尾根-陣馬山-奈良子尾根-藤野駅
  • 中央線沿線
  • 東京都/神奈川県
  • 陣馬山(854m)
  • 2015年4月19日(日)
  • 13.4km
  • 6時間25分
  • 651m(藤野駅-陣馬山)
  • -
  • -
  • 中央線, 京王線
天気1

 

2015年4月19日(日)
新宿駅 6:39
  中央線
7:45 高尾駅 7:46
  中央線
8:05 藤野駅 8:25
9:10   陣馬登山口
9:50   栃谷登山口
10:15   栃谷休憩所 10:25
11:50 陣馬山 12:40
13:20 奈良子峠
14:20   姫谷 14:30
16:00 藤野駅 16:11
  中央線
高尾駅乗換
16:38 八王子駅/京王八王子駅
  京王線
新宿駅

 

裏高尾や日影沢林道は毎年のように出かけていたが、陣馬山はもう10年登っていない。今回は、前週の高尾山オフが雨で中止になった代わりに企画されたものだ。
同じ高尾エリアといっても、高尾山のように山野草の宝庫というわけではない。久しぶりに大勢集まるので、花というよりも親睦を第一の目的として、駅からじっくり歩くコースで登った。


陣馬山山頂へ

藤野駅から陣馬登山口までの車道から見る山肌は萌黄色に

山は萌黄色

ツルカコノソウ

ツルカコノソウ

ジュウニヒトエ

ジュウニヒトエ

スミレ(栃谷登山口付近)

スミレ

栃谷登山口の民家付近

山上集落も春色に

ナツトウダイ(栃谷尾根)

ナツトウダイ

栃谷尾根からシダレザクラを前景に丹沢の大室山方面を望む

シダレザクラと大室山


藤野駅からスタート。駅周辺はきれいに整備されたのに、すぐのトンネルは相変わらず歩道が狭い上交通量が多くて、通過には恐怖が伴う。
トンネルを抜けると工場の立ち並ぶ町並みから次第に山里の風景に移り変わっていく。早春にはカタクリの咲く斜面にはキケマンやヤマエンゴサクが咲いていた。周囲の山肌に目を転じれば、萌黄色のグラデーションの中にヤマザクラの明るいピンク色が映えている。

車道歩きが続く中、川を挟んで古民家が何軒か建っているのを目にする。どれも重厚な造りで、中でも小林家住宅は国の重要文化財に指定されているそうだ。また、庭にキバナカタクリなど山野草がいっぱい咲いている家もある。
一ノ尾根の陣馬登山口を過ぎてもさらに林道を歩く。タチツボスミレ、マルバスミレ、ナガバノスミレサイシンなどのスミレ類、キランソウ、セリバヒエンソウ、ジュウニヒトエ、ツルカコノソウといった1年ぶりの山野草が山側の斜面に咲く。
林道を上がっていくと少し見晴らしが広がり、路端にスミレが咲いていた。

藤野駅から1時間30分弱、ようやく栃谷尾根の登山口に入る。簡易舗装道を上がっていくと南西面が開け、前道志の山並みが望めた。茶畑やシダレザクラを見ながら高度を上げていくと、丹沢の大室山もその優美な三角形の姿を現す。
足元の野草はナツトウダイ、オカスミレ、それからタチイヌノフグリ。オオイヌノフグリは地面近いところに群れて咲くが、こちらは1本1本、茎が立っている。花も一回り小さい。
ようやく土の道となった。ここまでの車道歩きで多少バテ気味。10名のメンバーの最後尾から登る。雑木林の尾根道はすでに、芽吹きから淡い新緑に移り変わっている。林床にはシュンラン、イカリソウが見られた。チゴユリは、これを見たら春の草花の季節も終盤らしいが、同じ場所に咲き始めていた。

栃谷尾根は淡い新緑

淡い新緑

陣馬山山頂からは眺めが広がる

広い眺め

陣馬山山頂には見事なヤマザクラがあった

ヤマザクラ満開

オトメスミレ(奈良子尾根)

オトメスミレ

姫谷から下山し車道を下る

のどかな山村風景


植林に変わった尾根道をさらに登るとヒトリシズカ、センボンヤリ、咲き始めのエイザンスミレ。少し冷えてきたのは標高が上がったからではなく、空気が湿ってきたからのようだ。天気はゆっくりと下り坂である。
最後の急登を詰めて、後は雑木林の緩やかな登りを残すのみ。陣馬山らしい草地で眺めも広がってくる。ヤマザクラや花桃が咲く中を登って、登山者で賑わう陣馬山山頂へ。

富士山や南アルプスは見えないが、奥多摩の大岳山など、雲厚い天気の割には近くの山はよく見えている。大きな枝ぶりで見事なヤマザクラの前で昼食とした。少しパラッと雨がきたがすぐに止む。
陣馬山には14年前に生藤山から縦走、12年前と10年前には臼杵山や刈寄山とつなげて歩いている。奥多摩南部の山と接続しているので縦走の通過点になりがちだが、陣馬山単独でも様々なコースがあって眺めもいいので、ちょっと寝坊したけれど少し遠くに行きたい、都心からの山としては格好な1日コースとなりそうだ。
電車の駅からも「程よい距離」にあり、山懐は意外と深い。駅から歩ける山として近すぎず、遠すぎずのいい場所にある。

奈良子尾根を下山路とする。景信山方面へ向かう尾根道には縦走者やトレランの人もいた。奈良子峠から植林の中を下る。急降下が少しなだらかになり、エイザンスミレやオトメスミレを見る。ヒゴスミレを見たかったが今日のコースにはなさそうだ。
後ろからきたグループに追い抜いてもらう。それが70名の団体さんだったので、5分以上待つことになった。大人数なら何グループかに分けて歩くのが普通だが、70名ほとんど距離を置くこともなく続けて下ってきたので、それはそれですごい。でもまあこういう穏やかな山だからできることかもしれない。

緩やかな道に変わり、林道を横断。看板には姫谷まで10分とあるが、距離はかなりある。ツクバネウツギが咲いていたが、季節的には初夏の花である。
姫谷に下り着き、あとは車道歩きのみ。久しぶりに会った仲間としゃべりながらなので、同じ車道を歩くのも飽きが来ない。午後の天候が心配だったが、最後には日も差し始め、まずまずの天気で陣馬山オフが行えた。

藤野駅へは16時着。ハイキング客で満員の電車に揺られながら高尾駅で乗り換えて、八王子駅で全員が下車。打ち上げをしたあと京王線で帰宅する。