山の写真集 > 大菩薩 > 大菩薩嶺から柳沢峠
-草原帯と苔むす樹林-
タイトル
裂石-上日川峠-雷岩-丸川峠-柳沢峠
山域大菩薩
地域山梨県
標高大菩薩嶺(2057m)
山行日2011年9月24日(土)天気1
沿面距離13.5km
歩行時間6時間10分
標高差1172m(裂石登山口~大菩薩嶺)
宿泊-
温泉-
交通中央線、山梨交通バス、京王線Home



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2011年9月24日(土)

代々木駅5:16
 中央線
6:13高尾駅6:14
 中央線
7:24塩山駅7:28
 山梨交通バス
7:55大菩薩(裂石)登山口8:00
8:30登山道入口
9:35上日川峠9:40
10:00福ちゃん荘10:05
10:55雷岩11:30
11:40大菩薩嶺
12:50丸川峠13:05
13:35寺尾峠
13:50天庭峠
14:25六本木峠
14:45展望台15:00
15:25柳沢口
15:28柳沢峠15:40
 山梨交通バス
16:30塩山駅16:32
 中央線
17:40高尾駅17:53
 京王線
18:46新宿駅


関連リンク
甲州市
ロッジ長兵衛
山梨交通


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大菩薩の山域には年に2,3回は登っていて、大菩薩嶺のピークへは通算14回目となる。
しかしここ数年来、高山植物が激減しているせいもあって、夏期はどうしても他の地方の山に目がいってしまう。また、今年は山梨県の山への登山回数が大幅に減った。年を経るにつれ、自分の山の好みもずいぶん変わってきた。
それでも、この山域のもうひとつの売りである展望のよさに惹かれ、最近は空気の澄んだ秋や冬によく行く。


雷岩の展望台

久しぶりに電車・バスを使っての山。裂石の大菩薩峠登山口でバスを下車し、舗装道路を上がっていく。
バス停にとどまったまま出発しない人が何人かいる。今はここからさらに上日川峠まで運んでくれるバスがあって、それを待っているのだろう。車道をしばらく歩いていくうち、そのバスがあっさりと追い抜いていった。

やまなしの森百選
賑わう上日川峠
色づき始め
唐松尾根を登る
甲府盆地を一望
仙石茶屋から少し入ったところの登山道入口から山道となる。特に急なところもない、穏やかな登山道である。以前はこの登山道を2時間ほど歩いてまず上日川峠に上がるのが当たり前だった。大菩薩嶺に登るといったらこの道なのである。
今では先ほどのバス、または甲斐大和駅からのバス便を利用したり、あるいはタクシーで上日川峠まで上がってしまうのが一般的になり、このクラシックルートを歩く人は少数派になってしまったようだ。
しかしこの道は上部には山梨の森百選にも選ばれたブナ林もあり、何と言ってもオール落葉樹林で、杉や檜の植林帯がないのがいい。強いて問題を上げるなら、丸っこい石がゴロゴロして歩きにくいところがあるくらいか。でもそれも山登りのうちである。
大菩薩嶺に登るのに、この道を歩かないのはもったいない気がする。

上日川峠に至るかなり手前で、風雨の影響か、道が崩れていていったん車道に上がる箇所があった。そこから先も高度をどんどん上げ、前方が明るくなると、ロッジ長兵衛の立つ上日川峠に到着。
甲斐大和駅側からちょうどバスがやってきたところで、若い女性のグループを中心に、たくさんの人で賑わっていた。小さい子供を連れた家族連れも多い。峠の駐車場から南アルプスを一望する。まだ初冠雪はきていないようだ。

そこから30分ほどで福ちゃん荘前。大菩薩の稜線の笹原はいよいよ夏色が褪せ、黄色がかってきている。
唐松尾根を登る。ナナカマドやオオカメノキが真っ赤な実をつけている。残暑厳しかった9月だったが季節は着実に進行している。
視界が開け、振り返るといつのまにか大菩薩湖という名前がついていた上日川ダム、そして甲府盆地の町並みがくっきりと見下ろせた。
しかし富士山方向は大きな雲があって見えない。この日の富士山は今年の初冠雪だったらしいが、終日見れずじまいだった。

雷岩の展望台に出る。眺めは先ほどと大差ない。しかし甲府盆地がこれほどくっきりと広く見えるのも珍しい。秋の空気にすっかり変わったようだ。
それにしてもこの人出にはびっくりする。20~30代の若いグループが7割くらいをしめていて、5年ほど前の登山者層と比べると隔世の感がある。
広い眺めをしばらく楽しんでいたが、太陽が雲に隠れると、稜線を吹き抜ける風が事のほか冷たい。休憩している間に、2枚重ね着した。

今日は大菩薩峠へ行かずに、丸川峠を経由して柳沢峠を目指す。今年から塩山駅からのバスが柳沢峠、さらにはその先の落合まで行ってくれるようになったので、このバスを利用して帰ることにしている。
自分も知らないことだが、現在奥多摩駅~丹波間を走っている西東京バスが、以前は落合~柳沢峠まで通じていて、山梨交通バスとの共同運行で塩山駅までバスで行けたそうである。これは1972年に運行停止になったとのこと。
現在、丹波~落合間は依然としてバス便がないままだが、柳沢峠へのバス乗り入れは実に39年ぶりということになる。 柳沢峠~落合間はその後も運行されていたが、これも1980年代前半に廃止された。(柳沢峠越えバスの廃止時期についてご指摘をいただき、修正しました)
路線廃止の背景には現地の過疎化があったのだろうが、復活の理由は登山者や行楽客を当て込んだからなのだろうか。
苔むす樹林
蒴(さく)
木彫りの地蔵様
しっとりした樹林帯
樹木の勉強になる

大菩薩嶺のピークを過ぎて、針葉樹林帯を下る。開放的な笹原が広がる南斜面と対照的に、大菩薩嶺の北側は鬱蒼とした樹林帯である。ひとつの山で表裏でこれほど違うのも珍しい。
しかも一歩北側に踏み入れると、雷岩付近の大賑わいがうそのように、静かな山に変身する。

ここ数日の雨量が多かったせいか、岩からちょろちょろと湧き出ていた清水も今日は勢いよく流れており、ちょっとした小沢も見かけた。山頂から丸川峠までの間に出会った人は、10名に満たなかった。

丸川荘の立つ丸川峠は、日がさんさんと照り、風も通って気持ちいい。木のベンチに腰掛け休憩する。
ここから、裂石への下山路を見送り反対の道を進む。すぐに泉水谷への分岐があるが、そちらは踏み跡程度で下草が伸びていた。柳沢峠方面に進むと、苔むした大きな石がゴロゴロと現れる道になる。
カエデやブナなど広葉樹が主だが、ツガなどの針葉樹も多い。樹林の緑と足元の苔の緑で、体が緑色に染まりそうだ。奥秩父縦走路の山深さとも違う、ちょっと独特な雰囲気である。

目立った登り下りがなく、ピークもしっかり巻き平坦さを保っているのは峠道ならでは。とても歩きやすいのだが、展望もないで少々単調に感じる。寺尾峠を過ぎて六本木峠に着くころは、やれやれ感が残った。
直進すれば落合に下れる。黒川鶏冠山に寄り道することもできるのだが、バスまで時間がないのでそれはまたの機会とする。黒川鶏冠山に電車バスで登れるというのはうれしいことだ。

柳沢峠を目指し、左折する。整備された道となり、しばらく行くと分岐となった。この付近は遊歩道化されていていろいろなコースがある。右に折れてブナ坂を行くことにした。ちなみに左はナラ坂である。
奥秩父の飛竜山、笠取山などを正面にする展望台に出た。かなり雲が多くなってきたが、なかなか眺めがいい。
ブナ坂を下ると、名前の通りブナが多い。他にサワグルミ、モミなど、木の幹に名前の書いた説明板がつけられているので木の名前を覚えるのにいい。

ブナ坂のコースははやや遠回りだった。素直にナラ坂を行けば20分ほどで柳沢峠だったのだが、倍近くかかってしまった。最後はバスに間に合うか心配になり、小走りで下る。
柳沢口で車道に出て、数分で柳沢峠に着く。バスは10分後に来た。

標高1400mを越えるここまで来てくれるバスは、やはり運賃が少し高く、柳沢峠から塩山駅まで800円だった。裂石登山口で大勢の客を乗せたバスは、満員状態で塩山駅に向かった。