~初秋の花が稜線を彩る~ |
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いつの間にか、塩山発大菩薩登山口(裂石)行きのバス料金が100円になっていた。塩山市内は一律100円だそうだ。奥多摩発丹波・小菅行きバスの増発や、甲斐大和駅からの天目山温泉行きバスの運行開始など、このところ東京周辺の山のバス事情がよくなっている。
登山口から少し歩き、丸川峠への分岐に入る。3年前に初めて山小屋に泊まった大菩薩山行は、この道から登り始めた。 道脇にヤマジノホトトギスの花を見る。
登山道は、丸川峠までは展望の無い樹林帯の中で涼しげだ。以前は沢筋だったのだろうか、丸い石がゴロゴロしている。 2時間ほどで、あたりが大きく開け丸川峠の草原に出る。マツムシソウ、ヒメトラノオ、ハクサンシャジンなど、秋に咲く花はどれも涼しげだ。まるかわ荘の小屋番さんは屋根に登って仕事している。 大菩薩嶺の方向へ、少し高みに上がる。南アルプスの稜線を見る。 しばらく行くと、登山道を工事している人達がいる。少しの距離だけ道が付け変わっているようだ。木の間越しに大菩薩嶺のピークが見える。まだまだ上の方にある。 3年前の山行記を読むと、この登りでバテたとある。いくたびか方向を変えて登って行き、浮き石の多い道となる。このへんでバテたのかと納得するが、今回はそれほどでもない。 岩から水が染み出しているが、水場として使うには細すぎる水の流れだ。
遠くに奥多摩、奥秩父の稜線を見、ジグザグ道が終わるとしばらくして大菩薩嶺の頂上だ。 ここまで人に出会わなかったが、頂上には5、6人いる。3分ほどで再び歩き出し、展望の大きく開ける甲府側(雷岩)に出る。 どっと人がいる。雷岩の狭い鞍部に50人くらいいるだろうか。
青空、白い雲、甲府盆地や南アルプスまで見える素晴らしい展望。回りには秋の花畑が一面に広がっている。マツムシソウ、ヤマハハコ、ハコネギク、アキノキリンソウ、メタカラコウ、シモツケソウなど。昨年の夏(7月30日)も一面のお花畑だったが、時期が1ヶ月ずれているだけで顔ぶれが全く違うのが興味深い。 残念なのは、ロープで柵が出来てしまったことだ。しかし植生保護のためにはいたしかたない。
妙見ノ頭に続く稜線は緑鮮やかだ。その稜線を歩き、振り返って見た大菩薩嶺もこれまた緑の山である。 介山荘に下り、かき氷を注文する。小屋のおにいさんが自分のことを覚えててくれた。ぶどうをごちそうになった。 石丸峠まで足を伸ばしたいところだが、それは今日は欲張りというもの。ほどほどにしておこう。 裂石まで下りる。ようやく雲が出てきた。今日は終始青空の下の山行で、また日に焼けてしまった。 |