-GWの北アルプスを満喫-
タイトル
上高地-横尾-蝶ヶ岳-長塀山-徳沢
山域 北アルプス
地域 長野県
標高 蝶ヶ岳三角点(2664m)、蝶槍(2650m)、蝶ヶ岳(2677m)、長塀山(2565m)
山行日 2010年5月3日(月)~4日(火) 天気天気
沿面距離 1日目:14.1km、2日目:11.0km
歩行時間 1日目:6時間40分、2日目:4時間50分
標高差 1170m(上高地-蝶ヶ岳)
宿泊 蝶ヶ岳ヒュッテ
温泉 沢渡温泉木漏れ日の湯(立ち寄り入浴)
交通 マイカー、シャトルバス Home


行程

2010年5月3日(月)前夜発

自動車 調布IC 16:50
中央自動車道
諏訪湖SA泊
長野自動車道
5:10 自動車 松本IC
国道158号
6:00 シャトルバス 沢渡石見平 6:24
シャトルバス
6:55 上高地 7:15
8:02 明神 8:12
8:55 徳沢 9:05
9:55 横尾 10:10
11:35 展望台 11:40
13:10 森林限界 13:15
13:30 横尾分岐
13:50 蝶槍 14:05
14:20 横尾分岐 14:30
15:00 瞑想ノ丘
15:05 蝶ヶ岳ヒュッテ (泊)

2010年5月4日(火)

蝶ヶ岳ヒュッテ 6:40
7:40 長塀山
8:55 中台
9:47 徳沢 10:12
11:00 明神 11:15
12:05 河童橋
12:10 シャトルバス 上高地 12:35
シャトルバス
13:00 自動車 沢渡石見平
国道158号
沢渡温泉立寄り
道の駅風穴の里立寄り
19:45 自動車 松本IC
長野自動車道
中央自動車道
3:00 高井戸IC


関連リンク
[記録]夏の蝶ヶ岳から常念岳
蝶ヶ岳ヒュッテ
上高地ライブカメラ(五千尺ホテル)
さわんど温泉


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宿泊予定の蝶ヶ岳ヒュッテへは右だが、左の常念岳方面へ進む。この先の蝶槍まで足を伸ばす。
稜線は雪が飛んで地面が見えているところもあり、この時期はまだ茶色のハイマツもあちこちで顔を出していた。蝶ヶ岳三角点を過ぎて、蝶槍の尖がったピークに立つ。
常念岳から縦走してきたパーティが休んでいた。その常念岳は白く端正な姿を呈している。あそこまで行ってみたいのだが、ピッケル初心者の自分にはどうだろうか。


蝶ヶ岳から雪原を辿って長塀尾根へ

反対側には広大な雪原の先に蝶ヶ岳の最高点が見えている。蝶ヶ岳はピークというよりは幅広い稜線の一角、といった印象だ。しかしあそこまではまだ、意外と距離がある。ヒュッテは少し窪んだところにあるので、ここ蝶槍からは見えない。

横尾分岐まで戻り、蝶ヶ岳ヒュッテを目指す。左手に安曇野の平野が見下ろせた。真っ白の雪原を歩くのは気持ちがいい。トレースもついているので安心だ。
常に槍・穂高を右に見ながら瞑想の丘を過ぎ、戸口が半分以上雪に埋もれた蝶ヶ岳ヒュッテに到着する。

蝶槍へ
常念岳
乗鞍岳、木曽御嶽
蝶ヶ岳へ
常に槍・穂高が
広大な雪原
蝶ヶ岳ヒュッテ

中はかなりの賑わいだが、もちろん夏の山小屋の混雑とは違う。思いのほかゆっくりできた。自炊部屋が喫煙部屋を兼ねているため、食事の時間が煙い。世の中の禁煙・分煙の流れは山小屋にはまだ来ていないようである。
今日はとにかくたくさん歩いて疲れてしまったので一眠りする。おかげで日没の決定的瞬間を見逃してしまった。焦って外に出たとき、大キレットに真っ赤な太陽が、すでに3分の2ほど没してしまっていた。これは今の季節しか見れない、百万ドル級の眺め。また見る機会を得たい。

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夜が明け瞑想の丘に出てみると、槍・穂高は上部が大きな雲に隠されていた。やっぱり毎日が快晴とは限らない。鉛色の空からわずかに覗く稜線をしっかり目に焼きつけ、小屋を後にする。すぐに蝶ヶ岳の最高点、長塀ノ頭に立つ。3ヵ月後、またこの眺めを目の前にしていることだろう。

長塀尾根は5年前に登りにとったコースだが、こういう雪の稜線ではその記憶はほとんど参考にならない。妖精の池もどこがそうなのかがわからなかった。しかし歩きやすく気持ちのよい雪原が続き、歩みがはかどる。
長塀山と思われるピークは標識がなかった。穂高の高峰と再び対面。雲がずいぶん取れてきている。
この後深い樹林帯の中の下りが続く。横尾からのコースに比べて急坂が少ない。雪の長塀尾根はトレースがわかりづらいと言われるが、歩く人が多いせいか、迷ったところはなかった。むしろ歩く所の雪が茶色く変色し、水っぽい雪で歩きにくくもある。

下る人も登ってくる人も多い。歩行スピードは人によってさまざまで、早い人は雪上を滑るように下っていく。行程は長いが、やがて樹林を透かして梓川が見下ろせるようになってきた。

大キレットに落日
ヒュッテを出発
蝶ヶ岳最高点
大滝山方面
初夏の徳沢

いつしか雪は少なくなり、気温もぐっと上がる。さっき頂上に日の出を見に行ったときはフリースの上にジャンパーを着ていたくらいなのに、今はフリースもいらずに長袖シャツでちょうどいい。

木の根の張り出したジグザグの急斜面に来た。このあたりは何となく5年前の記憶がある。土も見えてきたので、適当な所でアイゼンを外す。徳沢園の赤い屋根が見えると、徳沢の登山口はすぐだった。

広場に腰を下ろし、長い休憩を取る。頭上には、穂高の再びの雄姿と初夏の日差し。朝方の雲も完全に取れた。
春の北アルプス、本当に自分でも頂上に立てるのかと心配だったが、無事に登り下りできて満足のいく2日だった。

上高地まであと2時間。道すがら、昨日は気づかなかったニリンソウが咲いているのに気づく。気づかなかったと言うよりも、今日初めて開花したのかもしれない。

この2日は、長野市や松本市で30度の真夏日を記録した模様だ。春を通り越して夏がやって来てしまった。長袖シャツも脱いでTシャツで明神、河童橋と進む。
建物のある場所はどこも相当な混雑で、河童橋の前には人、人、人の波。上高地バスターミナル2階の食堂は待ち行列が出来ていた。

シャトルバスで沢渡駐車場に戻る。食堂の日帰り温泉に立ち寄り、さて帰るか、と簡単にはいかない。ゴールデンウィークの帰省ラッシュは今がピークだ。高速は30kmの渋滞となっている。
渋滞に巻き込まれるのは精神的・肉体的につらいので、道の駅で時間をつぶすなどして、徹底的にゆっくり帰ることにした。

長野自動車道、中央高速の渋滞が解消されるのを待っていたら、帰宅は翌午前3時を過ぎてしまった。