~山上湿原と13kmのブナ林縦走~ とらげやま(1433m)、たかまつだけ(1348m) 2004年7月3日~4日
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6月後半の東北山行の予定が仕事、天気の巡り合わせでだめになった。7月の声を聞き、兼ねてから登りたいと思っていた虎毛山を目指すことにした。 「雲上のオアシス」とも言われる山上湿原と、高松岳との間にある13kmにも及ぶブナ原生林の縦走路。一番いい時期は紅葉の季節とのことだが、初夏にも訪れたい場所である。 栗駒山、焼石岳、神室山に続き栗駒国定公園内の山はこれで4・5座目となる。同じ国定公園内にありながら山の雰囲気がそれぞれ違い、どれも個性的だ。 交通の便もよく、自分の中では特に足が向きやすい山域になっている。
●水を背負い樹林帯の急登を詰める 昨年の神室山と同じように、夜行バスで新庄駅に向かう。 昨年5月に乗ったときは横3座席のバスだったのに、行楽シーズンに入ってしまったからなのか、今日のは4列の普通の観光バスタイプ。隣りにいかつい男が座りよく眠れない。 さらに、この便は経路変更により新庄に着くのは昨年より30分ほど遅れることになってしまった。そのため早朝の奥羽本線に乗れない。とりあえず、真室川行きの電車に乗って終点で降り、秋田県内への接続バスでもないかと思ったが、それはなかった。横堀駅に着いたのは9時過ぎとなった。 この地域までは新庄経由より、田沢湖方面行きの夜行バスで横手まで行き、電車で南下した方が早く着くようだ。
横堀駅から路線バスを使うつもりだったが、もうひとりの登山者がタクシーで行くとのことだったので、相乗りすることにした。この方も私と全く同じ、虎毛山泊まり・高松岳へ縦走する予定だそうだ。 虎毛山の赤倉沢登山口までタクシー代7000円。運転手さんはそこでメーター下ろし、さらに車の入れる一番奥まで行ってくれた。 少し得をしたが、モリアオガエルの住むという池をタクシーで過ぎてしまったのが惜しい。 タクシーを下りて登山道に入る。赤倉沢までは平坦な道。回りにはシモツケが多く咲く。 橋の架かる赤倉沢で水を汲み、標高差600mの急登に取り付く。虎毛山は山頂に池塘があり、水はそこから採れるようなことが一部のガイドには書かれている(煮沸が必要)。しかしどのくらい採れるかわからないし、次の日も水場がしばらくはないので沢で調達することにする。 自炊用、飲用含めてどれくらい必要か、このへんの判断はいつも迷う。気温も高いので4リットル担ぎ上げることにする。 桧とブナの樹林帯。眺めの得られる切り開きが1箇所のほか、平坦な休憩適地が2箇所ほどある。それぞれ「桧林指導標」、「ブナ林指導標」との標柱がある。ザックが重くきついが、タクシーに乗ったから行程にゆとりが出来、気持ちにも余裕がある。 |