~富士山と山中湖を道連れの稜線~
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いしわりやま 2001.11.4 晴れ

富士急行・富士吉田駅8:18~(バス)~8:35ホテルマウント富士入口~9:10大出山入口~10:05大平山10:20~10:55平尾山11:10~11:45石割山12:25~12:40石割神社~13:15石割の湯14:25~14:40平野14:50~(バス)~15:30富士吉田駅

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大平山から富士山、山中湖
大平山から富士山、山中湖

季節の変わり目を感じる山行がある。3月の日ノ出山、6月の焼石岳。そして11月初頭の富士周辺の山は、晩秋を過ぎ冬に入りつつある雰囲気で満ち溢れていた。

昨日の雨の後の石割山、お目当ては冠雪した富士山の展望である。大月駅から富士急行線で富士吉田駅へ。目の前に大きい富士山は、期待通り真っ白い雪帽子を被っている。
モミジの紅葉
モミジの紅葉

石割山の登山コースは、一般的には平野から直接山頂に登り、富士山を正面に見ながらの緩やかな稜線歩きがいい。が富士吉田駅に着いたのが8時過ぎだったので、平野行きのバス接続が悪い。今日の富士山には雲が多いので、逆から登って早めに稜線に出たほうがきれいな富士山が見れると思った。

ホテルマウント富士入口でバス下車。山中湖畔の車道をしばらく歩く。ピンと張り詰めた感のある空気の感触は、すでに冬のそれである。
大出山入口で道脇の水道を拝借し、水を補給。登りに入る。周囲は別荘や会社の保養所が立ち並ぶ。紅葉がきれいだ。
平尾山・石割山へ続く稜線
平尾山・石割山へ続く稜線

そのうち登山道入口を認める。道はゆるやかだが、中央がえぐれて雨裂状態になっていて、しばらくは歩きにくい。木々が葉を落しつつあるせいであろうか、回りは明るく開け、けっこう周囲の眺めを楽しめる道である。

登り始めて1時間ほどで、長池山に着く。背後には富士山が大きい。

しばらく行くと西側を展望出来る場所があり、甲斐駒、仙丈ケ岳などの南アルプス山塊も雪をまとっている。鶏のとさかのような悪沢岳がはっきりと見える。
緩やかな登り
緩やかな登り

大平山・大窪山と小さなピークを越えて行くが、尾根道は終始幅広でなだらかなので、丘の上の散歩道といった感じがする。登山口の標高がすでに900m以上あり、このへんの稜線の木々は大方落葉していて眺めがよい。左に杓子山が大きな根張りを見せている。

背中に大きな富士山、日にきらめく山中湖を横に見ながらなだらかに高度を上げて行く。

平尾山のピーク直下は、伐採地の斜面に木段があるちょっとした急登で、登り切った所からは山中湖が眼下に大きい。

いつのまにか、富士山は半分以上が雲に隠されてしまった。大出山入口から登り出してよかった。もしバスを待って平野から登っていれば、雲に隠されていない富士山は見れなかったかもしれない。
平尾山からはさらに幅広い道をしばらく進み、藪がちの急坂を登る。
石割山山頂
石割山山頂
石割山山頂からの眺め
石割山山頂からの眺め

石割山の山頂には登山者が20名ほどいた。さすが人気の山だ。西面には、きれいに黄葉したカラマツ林が目に鮮やかだが、植生保護のためか柵の向こう側にあるのが残念に思える。

山頂は明るく展望も広い。富士山の雪冠部分は雲の中であるが、5合目から下や裾野は広々と見える。富士山の隣りの山だからこそ得られる眺めである。
石割神社
石割神社

平野方面へ下山する。先ほどまでの大らかな稜線と打って変わり、笹と岩がちの急斜面に少し緊張する。

15分ほどで石割神社の前に着く。名前の通り、縦に割れた大岩が立ちはだかる。この割れ目を通り抜けられるとご利益があるらしい。また、その部分に涌いている水は目の病気に効くという言い伝えがある。昨年目の手術をしたので試してみたかったが、先着のグループがいたので通り過ぎることにした。

神社から先はゆるやかな下り。再び紅葉の道となり、あずまやのある分岐から石割の湯へ向かう道に下りる。

木の間越しに見る石割山の上部は、大方の木々が落葉し灰色になっている。富士山やアルプスの高山は雪をまとっていたが、ここのような低い山ももうすでに冬支度に入っている。山の季節はどんどんめぐっていく。


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