~急登を詰め奥多摩屈指の展望台へ~ たかのすやま(1737m) 2005年9月18日(日) 快晴 7:25青梅線奥多摩駅-[バス]-7:55東日原-8:45稲村岩基部8:50-10:10ヒルメシ食いノタワ10:20-10:43鷹ノ巣山11:30-11:50榧ノ木尾根分岐-13:05倉戸山13:15-13:55倉戸神社-14:05倉戸口15:22-[バス]-16:00奥多摩駅 歩行時間:5時間 |
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3年ぶりの稲村岩尾根。奥多摩の登山道で一番の急登と言われている。 下りにとった場合、足まかせに下ってしまうとつらい筋肉痛が待っている。しかし登りなら、じっくりと山登りを楽しむことの出来る(?)よいコースだ。
奥多摩駅から東日原へのバスは満員で、川乗橋までは座ることが出来ない。今日は快晴、奥多摩に限らず関東の山地はいずれも登山者がどっと繰り出していることだろう。 東日原から、稲村岩を正面に見ながら進む。巳ノ戸沢に下りて沢を高巻く道をしばらく辿る。やがて沢を離れ、稲村岩基部に上がる急登となる。 この稲村岩基部に上がるまでの道がくせ者で、その後に控えている稲村岩尾根の登りよりも、ある意味で難路である。ここでバテるとその後の稲村岩尾根の厳しさが倍加する。この日も、基部に着く前につらそうにしている人が何人かいた。基部から少し上がった平坦地で息を整え、尾根本体の急登に入る。 緩急を繰り返しながら、自然林の道を登る。 やがて周囲にはブナが目立ち始める。1350mという標高プレートを見る。もう標高差700をこなしたことになる。意外に早いものだと思いつつも、まだこれから400m余り登らねばならないことを思うと気が引き締まる。
急な登りがついえ、ヒルメシ食いのタワに着く。このへんの標高は約1560m。あと180mだ。さらに急な登りは続くが、気温も下がってきたので足取りは軽くなる。 稲村岩尾根は終始樹林の中で展望は乏しいが、このあたりでは時折、疎林の間から天祖山や長沢背稜の稜線が覗くようになる。 頭上に青空の占める割合が大きくなると、まもなく鷹ノ巣山頂上となる。目の前に広がる南面の展望は相変わらずすばらしい。東西にうねうねと伸びる山並みが幾重にも重なり、その中央最奥に富士山が鎮座している。 奥多摩は夏輝く雪渓などは皆無で、アルプスや東北の山と比べれば岩稜や高山植物もぐっと少ない。しかしこの富士山を中心とした、幾重にも連なる山並みの展望はここ関東山地ならではのものであり、他の地域から来た登山者にも自慢できると思う。 日本にはこんなに山があるのかと、東京で実感できるのは貴重である。 時間が経つにつれ、頂上は人で埋め尽くされてくる。今日の下山コースはこれも久しぶり、榧ノ木(かやのき)尾根とする。
鷹ノ巣山の東斜面を下る。少しで石尾根と別れ、南に伸びる長い尾根に入る。細かなアップダウンはあるものの、総じて穏やかな稜線である。 道は小さなピークを巻くようにつけられているが、踏み跡をたどってそれぞれのピークには上がるようにする。榧ノ木山は山名板がないようなので(目立たない所にあるかもしれないが)、どこが山頂かわからない。 少し登って、雑木に囲まれた南北に長い平坦地を通る。おそらくここが榧ノ木山(1485m)であろう。 自然林の気持ちよい道をどんどん行く。急な下りはない。尾根が広くなり、緩い登り返しで倉戸山(1169m)に着く。木に囲まれて展望はないが、草地の広々とした山頂である。 倉戸口への下りは、最初は尾根が広く道がわかりづらい。やがて急坂が続くようになる。10名ほどの団体を追い抜く。植林地を経て舗装道路に出る。 正面に月夜見山方面、左側には奥多摩湖を前景に六ツ石山から伸びる榛ノ木(ハンノキ)尾根。どちらもおおらかな緑濃き山だ。倉戸神社、小河内荘の横を通り国道を上から超える。倉戸口バス停には、すでに何人もの登山者がバス待ちしている。 奥多摩駅までのバスは行き以上の混雑だった。奥多摩湖で超満員になる。境橋バス停にいた10名ほどの登山者は、おそらく御前山を登ってきた人たちであろうか。かわいそうにバスは停車せず通り過ぎてしまうので乗車はできない。 下山路が複数ある山では、混雑期はなるべく遠くのバス停に下るようにコース選択したほうがよさそうだ。 しかしまだ9月でこの混雑。紅葉の10・11月はどうなってしまうのだろう。ここ1,2年、山にやってくる人は急速に増加してきているように思える。 |