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2010年4月18日(日) |
◇ |
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代々木駅 |
5:16 |
中央線 |
5:55 |
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立川駅 |
6:04 |
青梅線 青梅駅乗換え |
7:17 |
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奥多摩駅 |
7:25 |
西東京バス |
7:42 |
奥多摩湖 |
7:45 |
7:55 |
小河内ダム |
◇ |
8:50 |
サス沢山 |
◇ |
10:10 |
惣岳山 |
10:15 |
10:35 |
御前山 |
11:15 |
11:55 |
カラマツの広場 |
12:00 |
12:25 |
車道 |
◇ |
13:10 |
栃寄 |
◇ |
13:47 |
境橋 |
13:55 |
14:40 |
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奥多摩駅 三河屋立ち寄り |
16:23 |
中央線ホリデー快速 |
17:48 |
新宿駅 |
◇ |
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カタクリを見たいという友人と、御前山に行くことにした。
しかし、41年ぶりという記録的に遅い春の雪に、奥多摩の山々は見舞われた。標高の少し高いところは積もっているだろう。カタクリの咲く所は一面、白くなっているかもしれない。
今年は春が遅く、そもそも御前山にカタクリが開花したという情報すらまだ入っていない。雲取山荘のホームページを見たら、山荘前には30cmの積雪があるという。ということは、御前山は15cmくらいか。微妙ではあるが、運がよければ雪から顔を出したカタクリが見られるかもしれない。
別の山に登ることも考えたが、他にカタクリを確実に見られる山が思い浮かばず、結局予定通りに御前山とする。
思わぬ春の雪。惣岳山~御前山間
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青梅線を降りると、奥多摩駅周辺はうららかな春の空気に包まれていた。少し肌寒いが明るい青空の下、桜が満開でウグイスも鳴く。
こういう時期は麓でののんびり歩きがよく、山に登ると冬に逆戻りしそうだ。小菅行きのバスは満員だった。
奥多摩湖で下りる人はそう多くない。湖畔は桜が満開になっている。登山者でない、カメラと三脚を抱えた人も多い。 見上げる稜線は軒並み白い。六ツ石山方向に見える伐採地などは真っ白になっている。昨日の午後は晴れたが気温が上がらなかったので、雪は解けずにかなり残っているようだ。
| 奥多摩湖畔 |
| 春色のグラデーション |
| 淡い芽吹き |
| 白い尾根道 |
| バイケイソウ |
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小河内ダムの縁を歩き対岸の登山口に着く。大ブナ尾根の低いところは芽吹きが始まっている、透き通るような若葉色が瑞々しい。 ロープのかかる急坂をどんどん登っていく。傾斜のきついところだが、天気もよく爽快だ。
高度を上げていくと、道脇に白いものが目立ってくる。でもこのくらいならカタクリは大丈夫だろう。サス沢山の先、薄暗い樹林帯に入るととたんに積雪が増えてきた。日陰はよけい溶けずに残っている。湿っぽい雪で平坦なところでも歩きにくい。
長い距離をかけて細長の植林帯を横切る。やがて自然林豊かな明るい尾根道となると、雪も緩くなるが、高度が上がったせいか積雪量は増えた感じだ。やはり今日は土の出た道を歩くところはなさそう。
照り返しがきついので、サングラスを持ってくればよかったと思う。北国の残雪の山を登っているような印象である。 雪に埋もれたバイケイソウを見るのは初めて。奥多摩でなくとも、なかなか見ることは出来ないだろう。
右手、三頭山の稜線の先に真っ白な富士山が望める。大気だけは春のそれで、少し霞んでいる。
前方には小河内峠からの尾根筋が見えてくる。カタクリが多く咲くところなのだが、今いる場所より高度は高い。地面が雪に覆われているのは確実だ。
そのうち再び急登となる。岩のゴツゴツしたところなのだが、今日は白いベールで覆われている。雪質はにわかに固くなってきた。急斜面で足を置く場所が狭い。アイゼンをつけてもいいくらいだ。
傾斜が緩くなって、惣岳山に到着する。積雪はすでに15cmくらい。抜けるような青空も、ここへきて大きな雲が覆い、日差しが遮られるととたんに肌寒くなる。まさに「冬に逆戻り」の言葉がピッタリである。
小河内峠のほうからひとり、登ってきた。いい返事は期待していなかったが、カタクリが咲いているかを聞いてみた。やはり、見ることは出来ないという。ここを下山路にしようか、迷いが出る。
御前山までは少し下っての登り返しとなる。ここは普段の時でもぬかるみで歩きにくいところだが、今日は雪解けでグチャグチャだ。カタクリは20cmの雪の下である。葉さえも見ることは出来ない。
再び富士山の眺めを得たのち、御前山頂上に到着。それなりに登山者はいる。しかしカタクリの時期のこの山は、登山者は数珠繋ぎとなり、盗掘防止や自然保護啓蒙のためにカタクリパトロール隊が歩き、登山道には仮設トイレも出来るはずだ。しかし今日はそれらしき人の姿も施設もない。この冬景色では無理もないだろう。
開けた北方から望む奥多摩の山々は、どれも白い。4月中旬を過ぎてのこの眺めは、春の椿事としか言いようがない。
境橋から登ってきた女性に様子を聞いてみたところ、栃寄コースも雪で覆われているという。ただカラマツの広場のベンチ下に蕾が見られるらしい。
4月の御前山に来てカタクリが見られないのもさみしいので、その蕾だけでも見に行くことにした。
| 山頂も積雪 |
| 峰々も白い |
| 寒そうなカタクリ |
| 栃寄は桜満開 |
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田んぼ状態の階段道を下り、御前山避難小屋の前に出る。水場の水は出ていた。
そこからは山腹をトラバースするいやらしい下りが続く。シャーベット状の残雪がわずらわしく、途中でアイゼンを付けた。硬い雪でなくてもアイゼンは有効である。
しかしこれくらいの道の状態でアイゼンを要するとは、少し前はありえなかった。脚力が弱ってきている。かえって、山歴の浅い同行者のほうが足運びは安定している。
登ってくる人が多い。カタクリパトロールのチームと出会った。道を開けるため路肩に寄ったのだが、それを見て「道脇にもカタクリの芽があるので注意して下さい」と言われる。たしかに、言われるまで気づかなかった。
この道にもカタクリは多く咲く。対向の登山者に道を譲るためとは言え、無造作に登山道の端に立つことは、この山の場合厳禁なのだ。雪の上でもそれは同じである。
下っていくと道脇に、雪の間からカタクリの葉が出ているのを多く見る。カタクリパトロールの人が雪の中からほじくり出したものだ。葉が見えれば、登山者は注意して歩くだろう。彼らの神経の細やかさ、カタクリを思う気持ちが伝わってきた。
「カラマツの広場」に着く。あずまややベンチの下にはたしかに雪はなく、カタクリの蕾がいくつもあった。中にはほとんど開く直前のものもある。
太陽が出て気温が上がれば花開いているだろうが、お昼を過ぎてからはあいにくの曇り空。この姿が精一杯なのだろう。
カラマツの広場からは雪も減り、車道に下り立つ。40分の舗装道歩きはつらいが、途中の栃寄地区では桜が満開だった。ミツバツツジやレンギョウ、そしてハシリドコロやスミレもたくさん咲いていて、思わぬ春の光景に出会う。
山頂から離れれば日差しも復活して、朝の暖かさが戻ってくる。ほっとした気分で境橋バス停に到着した。
ところが、やって来たバスは2台とも、満員を理由にドアを開けてくれなかった。何でこんな時期に混んでいるのだろう。桜を見に来た人が多いのかな。
いずれにせよ、バスには乗れないので歩くしかない。以前も、バスの時間が合わずにここから歩いたことがあった。境橋を下山地にするのは注意が必要だ。
いつものように三河屋で入浴し、奥多摩駅前の食堂で打ち上げをした。
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