高水山常福院
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まだ薄暗い青梅駅からバスに乗る。終点の上成木で降り、高水山参道に沿った杉並木の登山道を登って行く。
ところどころに「○○合目」という石碑が立っている。登り口の林道付近は白かったのに、登山道に入ると七合目までは全くと言っていいほど雪が付いていなかった。
高水山頂近くになって、急に雪道となる。以降は南に面した場所でなければ10cm~15cmの積雪の道が続く。社のある高水山から岩茸石山へ向かう。
木の芽膨らむ(岩茸石山)
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自然林が多くなり小広い岩茸石山山頂に着く。北面が開け奥武蔵の山並みが一望出来る。なかなか素晴らしい眺めだ。南面も多少木が邪魔するが御岳山、大岳山、御前山の形が良い。
山頂にはツツジの木だろうか、芽を大きくふくらませている。2月とは思えないポカポカの陽気に、まだ2ヶ月は先のこととは言え芽吹きの時期が本当に待ち遠しい。
黒山方面へ展望の良い道を下って行く。自然林と植林に挟まれた、船窪地形の尾根道が続く。白黒のモノトーンの風景にアシビの緑色が映える。
大岳山、御前山
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細かなアップダウンを繰り返しながら少しずつ標高を上げて行く感じだ。突然、御岳山・大岳山方面の展望がぱっと開ける。狭いながらも平坦地になっていて少し休憩する。御前山の左横に、富士山の頭が少しだけ見えていた。
もう少し登ると「逆川ノ丸 841m」という山名標識が付いていた。アルペンガイドでは「雨沢山」と書かれているピークだ。
この付近は伐採され眺めが良い。黒山までの道は自然林に囲まれ、他の季節も歩いてみたい気がする。
黒山山頂からは、高水山・岩茸石山のほか、木の間越しから今まで歩いて来た尾根が見渡せるが、冬でなければ眺望は乏しいだろう。狭いが好ましいピークである。
棒ノ折山頂上
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ゴンジリ峠を目指す。雪の上に足跡はあるが踏み固められてなく歩きにくい。急坂を登り切ると2年ぶりのゴンジリ峠で懐かしく感じられる。はるか下に名栗湖が見える。ここからも急登は続くがこれを登り切れば本日の最高点、棒ノ折山969mだ。
雪をまとった山頂は広いが、時間はもう正午。日も高くなり展望はいまひとつだ。しかし春霞みのようなこの空気は、春がそこまでやって来たような雰囲気にさせてくれる。
下山は滝ノ平尾根を通って河又へ出て「さわらびの湯」に寄ることとする。念のためアイゼンを付ける。
下りの途中で3度林道を横切り、薄暗い植林地を抜けしばらくすると名栗村に出た。
さわらびの湯へ行く途中で、路端にオオイヌノフグリの小さな花が咲いていた。今年初めて見た野花だ。里にはすぐそこまで春が来ている。
オオイヌノフグリ
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