原生林とシャクナゲ、そして展望
甲武信岳 (こぶしだけ)

戸渡尾根から甲武信岳、十文字峠 1999.07.19~20
1日目曇り一時 雨:西沢渓谷入口8:40→9:50ヌク沢→11:30徳ちゃん新道分岐11:50→ 14:35木賊山14:40→14:50甲武信小屋(テント泊)
2日目晴れ時々曇り:甲武信小屋4:30→4:45甲武信岳5:40→6:15三宝山6:30→7:00尻岩7:20→ 8:50大山9:25→9:50十文字峠10:30→11:45毛木平→12:45梓山12:50→(バス)→ 13:20信濃川上駅
甲武信岳マップ
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西沢渓谷入口から
西沢渓谷入口から

甲武信小屋
甲武信小屋

テント設営地
テント設営地

戸渡尾根から甲武信小屋キャンプ地へ

梅雨明け近い7月19日から1泊で、甲武信岳に登った。
奥秩父山塊の中央部に位置する甲武信岳。手軽に行ける山ではない。それだけに、早く行ってみたかった。

1ヶ月前にテントを購入し、つい1週間前には初めて一眼レフのカメラを手にした。ザックに2つの初モノを詰め込み、総重量15kg。交通機関の関係で急坂の続く戸渡尾根を上りに取ったため、あえぎあえぎの1日目だった。

戸渡尾根のシャクナゲはもう終わっていた。しかしここはシャクナゲの木でいっぱいだ。開花の頃はさぞかし見事だろう。今はただ濃緑の葉の中を進むのみ。
展望も無く、木賊山への分岐に着くまではしんどい上りだった。
木賊山を過ぎてすぐのガレ場。甲武信岳の姿が眼の前にバーンと登場するはずだったが、あいにくの雲と濃いガスに包まれ、全く見えなかった。

甲武信小屋には14時半過ぎに到着。脇のテント場で設営した。20張ほどのスペースの設営地には5張ほどがすでに張られていた。 すぐ横の流し場の水は有料(1リットル50円)のため、下り5分(戻り10分)のところにある水場まで水を汲みに行く。テルモスしか持っていないのに、戻る道で2回程休んでしまった。

雲が多く、夕食を済ませて早々に寝る。と、バラバラッとした音に目が醒める。雨が降ってきた。相当の勢いで降っている。
こりゃ、来るの1週間早かったかな。しかし夜のうちにやむような変な確信があった。
雲海そしてご来光、絶景の甲武信岳へ

2日目、雨は止んでいた。テントを撤収し、4時半に発つ。甲武信岳山頂へ。

山頂。ちょうどご来光の瞬間だ。地の果てまで続いているような雲海の向こうに、赤々とした太陽。振り返れば富士山、奥秩父連山の 山並み。全てが雲の中からにょきっと頭を出している。
あまりの幻想的な眺めに見とれ、山頂に1時間近くいてしまった。


シャクナゲの咲く十文字峠への縦走路

ここからは十文字峠まで、ほぼ真北に進む。
埼玉県の最高峰、三宝山山頂から、後ろを振り返ってみると、すでに甲武信岳はガスの中。甲武信山頂から回りの山はよく見えたのに、今回登ったメインの甲武信岳だけは何故か、最後まで全貌を見ることが出来なかった。

いくつかのピークを経て、全体に緩い傾斜の道をだらだらと下っていく感じ。岩場のピークが多いが、このあたりでシャクナゲの花が目に付くようになってきた。まだ咲いていたんだ。
例年、アズマシャクナゲは7月前半頃まで、ハクサンシャクナゲはそれより1ヶ月ほど後のようだ。
両者は見分けが付きにくいが、時期と葉の形状からすると(ハクサンのほうが濃い緑で丸っこい)、これはハクサンシャクナゲのほうなんだろう。

武信白岩山の前の岩場のピーク。シャクナゲが群生していた。ここからは三宝山のなだらかな山頂や、北東方面の両神山がよく見える。
武信白岩山の岩峰は、直下から見るとあまりに急峻で、登る気力と体力がなく巻いてしまった。

その先、大山まで来れば、十文字峠はもうすぐ。大山にはさらに見事なシャクナゲが群生している。日当たりの良いこの山頂でまたも大休止。
山頂でのご来光
山頂でのご来光

山頂から奥秩父山塊
山頂から奥秩父山塊

岩場のシャクナゲ
岩場のシャクナゲ



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