~梅雨空と黒々とした富士~
タイトル
ももくらやま(1003m)
2006年7月1日(土) 曇り

10:55猿橋駅-11:25市営グランド-11:30車道分岐-12:23尾根-12:35百蔵山13:10-13:55浄水場-14:35猿橋14:45-[あじさい遊歩道経由]-15:10猿橋駅
歩行時間:3時間10分

マップ
百蔵山・扇山縦走 Home


最近は週末ごとに天気が悪くなり、山行からも少し遠ざかっている。おまけにプライベートな理由で家を何日も空けられないこともあって、山で泊まることなどは計画さえも立てられない状況だ。
中央線沿線の百蔵山はアプローチが便利なので、朝が遅くても大丈夫な山である。この日も朝、寝床で富士山の山開きの様子をテレビで見て、周囲の山の展望が効いているのを画面で確認して、それから出かけることにした具合だ。出発は9時を過ぎていた。

濃緑の百倉山頂上
濃緑の百蔵山頂上

猿橋駅から中央高速をくぐって、正面に見えている百蔵山目指して進む。この梅雨空に、ガスもかからずよく見えているものだ。
百蔵山を南面から登るコースは、最初の1時間ほどは舗装車道の坂を登る行程となる。

市営グランドの横を通り、なおも急な坂を登っていく。こんな高いところの斜面にまで民家が張り付いている。
一般には公開していないという和田美術館の前に来ると、ようやく車道も終わりが近づく。湿気が多く、ここまで大汗をかいて車道を上って来たが、ひんやりした樹林下の山道に入ると、すぐに汗もひく。
ホタルブクロが見られるが、麓の初夏の花もそろそろ終わりの時期のようだ。水道施設を過ぎると、道は次第に登りがきつくなってくる。植林の薄暗い登りからようやく尾根に出る。傍らにシモツケソウが咲いていた。


百蔵山を望む

アカマツ茂る道

富士山と三ツ峠

やがて尾根の突端に出る。ここからは少し眺めが利き、雲海の上に黒々とした山並みが横たわっている。あれはどちらの方角だろうか。西のほうが見えているとすると、天気はもしかしたら好転してくるのか。
岩のゴツゴツした尾根を登っていく。コナラやアカマツが茂る。このあたりの中央線沿線の山々にはこの2種の木が多い。緑濃くまさに夏の低山の様相だ。

福泉寺から来る道が合流すると、ほどなく東西に細長い百蔵山頂上に着く。一帯はガスに包まれていた。
女性の2人連れが休憩中。つい今しがたまで眺めがよかったと言う。まあこの季節に眺めがいいといっても、知れたものだと思うが。
しかし南面の展望が良い場所に腰を下ろすと、たちまちガスが切れ富士山が大きな姿を現した。緑むせ返るこの季節に、標高1000mの低山で大きな富士山が見れるとは、何か大もうけしたような印象だ。

そして目の下は一面の雲海。富士山のほかに道志山塊や三ツ峠、滝子山あたりが雲海の上に頭を出しているが、他は全て雲の下だ。高速道路や鉄道などの人工物も全く見えず、車の音だけが聞こえてくる。

扇山への縦走も考えたが、天気のこともあるので今日は下る。
猿橋駅までのもう1本の道は、最初はロープのかかった急降下で気が抜けない。こちらを登りにとると大変そうだが、周囲に広葉樹の多いのがさっき上って来た道との違いだ。新緑の頃なら、フーフーいいながらこちらを登るのもいいだろう。

やがて雲の中に入る。今日の百蔵山は中腹に雲が横たわり、雲の上と下とが別世界のように仕切られ不思議な世界になっている。
1時間もしないうちに登山口に出る。振り返ると百蔵山は雲の中だった。
舗装路を少し行くと浄水場がある。建ってからそう年月は経っていない様で、自分の持っているエアリアマップには載っていない。さらに車道を下ると、朝登ってきた道と合流する。


猿橋

あじさい遊歩道

さてこのまま駅まで戻るのも芸がない。猿橋といったら猿橋(橋の名前)という名勝が有名だ。中央線沿線の山に登るときは、駅と山との間を往復することばかりで、ついでに付近のものを見て行こうという気は意外と起きない。
今日は時間もあることだし、猿橋を見に行くことにする。

中央高速をくぐったところで車道を左に折れ、15分ほどで「名勝・猿橋」の前に出る。なるほど、なかなか時代を感じさせる、重厚な造りだ。

この猿橋は日本3大奇橋のひとつだそうだが、誰が言い出したのだろうか。そもそも橋に奇妙なものがあると考えること自体が奇妙ではある。
深く切れ落ちた険しい崖に付けられたこの木の橋には、橋脚を取り付けることが出来ないようで、下部にひさしのようなものを付けて補強しているとのことである。

じきに観光バスでやってきた団体に囲まれてしまう。満開のあじさい遊歩道を通って猿橋駅に向かう。ポツポツ雨が来たが、百蔵山は再び雲間から姿を現し始めていた。


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