2012年2月18日(土) | |||
◇ | 調布IC | 5:45 | |
中央自動車道 | |||
◇ | 勝沼IC | 6:50 | |
国道411号 | |||
7:40 | 柳沢峠 | 7:50 | |
8:25 | 柳沢ノ頭 | ◇ | |
8:45 | ハンゼノ頭 | 9:10 | |
10:20 | 板橋峠 | 10:30 | |
11:55 | 柳沢峠 | 12:05 | |
国道411号 大菩薩の湯立寄り |
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14:25 | 勝沼IC | ◇ | |
中央自動車道 | |||
15:25 | 高井戸IC | ◇ |
三窪(みくぼ)高原は、以前は初夏にレンゲツツジがたくさん咲くことで知られていたが、最近はめっきり花が減ってしまったらしい。鹿による食害が原因といわれているが本当のところははっきりしない。
それでも、奥秩父の笠取山から南に続くこの一帯の山稜には、明瞭闊達な防火帯が伸びていて、なかなかいい登山コースを提供してくれている。自分は、今回初めてここに登る。柳沢峠まで車で上がってしまえば、最高点のハンゼの頭まで標高差はほんの200mである。
柳沢ノ頭から望む富士山 |
この日は東京都心も、山の手あたりでは前の晩からの雪が残っていた。中央道を走ると、小仏トンネルから上野原付近の山々、家々はことごとく真っ白になっていた。談合坂ドライブインやその近くの扇山も白い。しかし隣りの百蔵山は黒々としている。
どうやらこの大月駅あたりを境にして東側が雪、西側は雨になっていたようだ。
柳沢峠 |
ハンゼの頭 |
大きな富士山 |
白い一本道 |
笹子トンネルを抜けると、下界にはほとんど雪が見られなくなったが、標高1400mの柳沢峠まで来るとさすがに周囲は白くなった。駐車場には誰もいない。休憩茶屋からかすかに物音が聞こえる。
雪で真っ白の林道を何度か横切りながら、ゆっくりと高度を上げる。青空眩しい、自然林豊かな道である。
雪上のトレースは、動物がつけた爪跡のみ。新雪の上を歩く人間は、自分が初めてのようだ。
登り着いた三角点のある場所が、柳沢ノ頭だ。富士山と甲府盆地が南面に広がる。西の方角には大きな雲が流れ出していて、八ヶ岳や南アルプスは見えない。早朝は快晴だったが、今日の空模様は変化が早そうだ。
適度な量の雪を踏みながら、明るい稜線を行く。相変わらずトレースは1匹(頭?)の動物のものだけ。
やがて十字路に出る。地図によれば、三窪高原の中心はこのあたりらしい。ツツジなどの低潅木も確かにあちこちにある。初夏に歩いてみたくなる。十字路の左手は鈴庫山(すずくらやま)への道で、すぐ先にあずまやが建っている。
石尾根を望む |
防火帯 |
伸びやかな道続く |
正面を緩く上ってすぐ、広々としたハンゼの頭に到着した。ここも眺めがいいが、富士山は柳沢ノ頭のほうがよく見える。
ベンチのあるハンゼの頭からは、大菩薩嶺や、奥多摩の石尾根が白い線を描いている。しかし山自体は白くなっていない。昨日の雪は奥多摩や大菩薩あたりではそう多く降らなかったようだ。
大きな雲が、頭の上に差しかかり始めている。急に寒くなってきた。先を急ぐことにしよう。
進む方向に電波塔が見える。稜線は穏やかで適度なアップダウンがあり、新雪踏みには最高だ。
電波塔を過ぎて、なおも雪道を進む。進む方向の尾根や谷はところどころ、雪雲に覆われて霞んでいる。あの部分はおそらく雪が降っているだろう。青空の面積が狭くなったがまだあたりは明るい。それでも、すぐ近くではしぐれているところもある。
山の天気は気まぐれ、と言うか、この時期は尾根や谷を越えるごとに天候が変わることも珍しくない。
尾根が広がって防火帯になった。以前笠取山から倉掛山まで縦走したときの尾根に乗ったようだ。野草や山菜の多い道だが、今日は真っ白で雪も場所によってはかなり深い。
スキーゲレンデのような急な下りとなる。転落しないように、ここは少し慎重に下る。敢えて雪の深いところを選んで、ズボズボと歩き下るほうがいいだろう。そういえば、藤谷ノ頭は気づかずに通り過ぎてしまったようだ。
鞍部に下ると、やがて右手に林道が見えてきた。その林道に下りて少し行くとゲートがあった。ここが板橋峠、今日はここで引き返すこととなる。
復路は、この斉木林道を歩いていく。この道も新雪で覆われている。そのまませっせと歩いて行きたかったが、のっけからステーンと転んでしまった。新雪の下がツルツルに凍っていたのだ。今日初めてアイゼンをつける。
柳沢峠まで戻るとは言っても、途中までは緩い登りとなってけっこうきつい。1時間以上かかってようやく柳沢峠に戻れた。
駐車場には車がもう3台、停まっていた。おそらく自分のつけたガニ股トレースを追って歩いていることだろう。
帰りがけに寄った大菩薩の湯には、七段の雛人形が豪勢に2組、飾られていた。寒い冬が続くが、そろそろ季節の変わり目にきたようだ。